60代の貯蓄・年金、賃貸住宅での孤独死、みんなの常識と実態は違う?(2/3ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2019/10/20
そして、もうひとつの「まさか」です。年金の受給額です。「年金の受給額を教えてください」との質問に対して、答えはこうなっています。
5万円未満 …42.1%(1位)
5~10万円未満 …20.3%(2位)
10~15万円未満 …13.9%
15~20万円未満 …9.7%
20~25万円未満 …6.0%
25~30万円未満 …2.5%
30万円以上 …5.5%
これは、あくまで回答者お1人分の額とみられますので、ご夫婦で受給される場合の世帯の年金額よりはやや少ない数字が挙がっているものと思われます。
また、アンケートの対象となっている「60代」というのは、制度上微妙なくくりです。低い数字が多く出やすいものともいえるでしょう。
とはいえ、それにしても5万円未満が4割超、10万円未満だと6割超というのはインパクトのある数字です。年金制度のことをよくご存知の方はともかく、さきほどの貯蓄額同様、世間的なイメージからはやや離れているといってよいのではないでしょうか。
なお、当アンケートにおいて、回答者にある程度の偏りが生じている可能性ももちろん否定できません。
しかしながら、こうした調査によって、世の中に一定のイメージをもたらしているものの根底が崩れてしまうことはよく起こります。
たとえば、「ボーナスの額や使い道」といったものがそうです。
その結果とは別に、「そもそもボーナスが出ない会社がこれだけの割合存在する」といったデータが出てくると、話の印象はガラリと変わってきます。
そうした意味で、今回の株式会社日本ワークスさんによる調査結果、今後のわれわれの社会の行方を予測するひとつの資料として、覚えておいたほうがよいのかもしれません。
この記事を書いた人
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