オーナーさんの選んだ解決策とは?(2/3ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2019/09/10
その後は、ゴミが放置されるたびに、「引き取りに来てくれ」と、オーナーさんの携帯電話が鳴らされる始末。オーナーさんは悩み、友人のAさんにこのことを相談したそうです。
なお、Aさんは、企業へ向けたコンサルティングを行っている方でした。専門分野はCSです。CSとはcustomer satisfaction(顧客満足)の略です。Aさんは企業に「顧客満足」のための方策をアドバイスする先生でした。
Aさんの指示は明快でした。
「カフェの店先にあるような、折りたたみ式の黒板を一枚買ってください」
「それに文字を書いて、ゴミ収集日の早朝、マンションのエントランスに置いてください」
「早朝が辛ければ、前の晩から用意しておいてもいいですよ」
さらに、黒板に書く3種類の文言についても、Aさんから具体的な指示があったそうです。
その1:
入居者さんへ向けた「おはようございます」の挨拶と、「通勤・通学おつかれさま」のねぎらいの言葉
その2:
「本日は〇〇ゴミの収集日です。曜日・分別に間違えはありませんか?」の問いかけの言葉
その3:
「ご近所の皆さんが私たちの集積所を清掃してくださっています」「お見かけしたらご挨拶を」との呼びかけの言葉
以上を
・オーナーさん自身が、黒板にチョークで手書きで書く
・大家の〇〇〇〇と、氏名もはっきりと添える
そのうえで、
「ゴミ収集日の朝、入居者さん全員の目に留まるように、その黒板をエントランスに置いてください」
とのことでした。オーナーさんは、さっそくこれを実行に移したそうです。すると、効果は驚くほどのものでした。以降、入居者さんによるゴミ出しルールの違反は一切見られなくなったのです。さらには、
「最近マンションの若い人が集積所で挨拶してくれるようになった」
ご近所の方からのそんなうれしい声が、オーナーさんのもとに届くようになったのだそうです。
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