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知らずに「違法ロフト」物件のオーナーになっていませんか?

心配はいつか訪れる大地震です(1/4ページ)

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イメージ/123RF

「私の物件、おたくの会社にも募集を頼みたいから見に来てくれ」

ある日のこと。一人のオーナーさんが、そう言いながら図面(マイソク)を手に、仲介会社の店頭を訪れたのだそうです。


早速、スタッフの一人がその物件を見に行ったそうです。


ところが、現場に着いてみると…


(あれ?おかしいぞ)


スタッフさん、建物の外観を目にするなり、すぐに異常に気がついたそうです。建物は木造2階建てのアパートのはずでした。ところが、「1階の窓… 2階の窓…」。さらには「3階の窓も…!」


「あれは何ですか?」と、スタッフが尋ねる前に、オーナーさん自慢げに、


「あの窓を見てください。中はロフトです。立って歩けるくらいの大きなロフトが付いているんですよ。すごいでしょう。今回募集してもらう部屋です」


教えてくれたそうです。


スタッフさん、(これはまずいな)と、ひそかに思いながら、当該2階の空室を案内してもらったそうです。


すると、たしかにそこにはビッグサイズのロフトがありました。


広々とした床面。天井高もかなりのものです。居室と見まごうほどの規模です。


天井に傾斜がついているため、すべての箇所がそうだというわけではありませんが、一部はたしかに、身長170cmくらいの人でも立って歩けます。


例の窓も、外から眺めた以上に立派です。サイズにして90cm四方にも迫るくらいでしょうか。ちゃんとクレセント錠(半月状の回転鍵)も付いた、アルミサッシの引き戸がしっかりと2枚収まっています。


以上、すでにお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、これは、いわゆる違法建築です。


正確には、この建物が、

・3階建てとして建築確認を受けていて
・なおかつ、確認申請したとおりの適正な強度、耐火性能で建てられている

のであれば、問題はありません。


ですが、今回のような状況で、そうなっているケースはほぼ見当たらないのが現実です。

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