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「個人情報」という理由で煙に巻かれない――オーナーチェンジ物件の居住者の見極め(1/2ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2020/10/08

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©︎Katarzyna Białasiewicz・123RF

なぜ売るのか? 売却理由から考える

中古マンション投資では、すでにその部屋に借主が住んでいるオーナーチェンジの物件もあります。

物件に住んでいる人がいれば、とりあえずは家賃収入があり、空き室リスクはなさそうに見えますが、問題は、その入居者がどんな人かということです。

そこで必ず確認しておきたいのが、オーナーの売却理由を聞いたうえで、次の2つ点についてです。

1)どんな人が借りて住んでいるか
2)これまでに家賃の支払いが遅れたり、滞納はなかったか

まず、オーナーの売却の理由を聞くのは、入居者がいる物件であれば、収入は安定しているはずです。そんな物件を手放す理由はいったい何かということです。そこに何か隠されたものがあるのかを探りたいところです。

売却理由として考えられるものとしては、

1)急に現金を必要とする理由がある、
2)物件の買い換え
3)賃貸経営をする気がない、あるいはなくなった
4)その他 

といったあたりでしょうか。

1)、2)については理由が明確なので、まず問題はないでしょう。しかし、3)については、例えば、年齢が高くなって賃貸管理が難しくなった、相続物件で賃貸経営をする気がないなどであれば理由が明確なのでよいのですが、そうでない場合はちょっと注意が必要です。

入居者に詳細については、物件購入以前の検討中の段階では個人情報保護の観点から、なかなか教えてもらえないことも多くなっています。もちろん、売買の契約をしたあとであれば、現状の賃貸契約書の内容を引き継がれるので、明確になりますが、検討段階では教えてもらえないことのほうが多いようです。つまり、購入にあたっての不確定要素になるわけです。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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