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「個人情報」という理由で煙に巻かれない――オーナーチェンジ物件の居住者の見極め(2/2ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2020/10/08

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ゼッタイに聞いておきたい、居住者の5つの情報

個人情報と言われた場合であっても、私は営業担当者に以下の5点について必ず、確認するよう頼んでいます。

1)入居者の性別
2)年代
3)現在の属性(学生・会社員など)
4)入居日
5)家賃滞納の有無

現所有者のオーナーによっては、これらのことを個人情報の保護をタテに、頑なに拒否したり、一部しか教えてくれない人もいます。しかし、この5つの質問は個人を特定するような情報ではありません。それを拒むのであれば、その物件は購入しないことも伝えます。

マンション投資はリスクがある投資です。そのリスクを減らすことは投資家としては当然です。そして、自分自身できちんと納得した上でないと投資はできません。また、この5点についてはマンション投資を行っているオーナーにとっては、誰もが共通して気になることで、それに答えない持ち主のオーナーに誠実さを感じない、即ち信用できないと思うのです。

これはどんなものを買うときもそうですが、気持ちよくスッキリとしたやり取りをしたいものです。中古マンション投資では、物件によっては千万円単位になるのですからなおさらです。そんなことで時間を取られるのであれば、違う物件を探したほうが、よい出合いがあると思うのです。

私の経験でこれまでにあった一番丁寧な対応をしてくれた方は、1)~4)の質問に答えてくれたうえで、「家賃の支払いがすこし遅れがちですが、毎月きちんと支払ってくれています」と、家賃が入金された通帳のコピーを見せてくれました。

私はこの対応から安心して、その物件を購入しました。

こうした物件の情報を得るには、やはり営業担当者との関係も重要です。これはこの連載の中でもお話ししていますが、営業担当者との信頼関係はきちんと作っておきたいものです。

とくに不動産のような高額な取引では、相手に寄り添った商談が求められます。こちらの対応はもちろんですが、それができない営業担当者や商談相手ということであれば、少し警戒心を持ちながら、場合によっては話を進めないことも考えたほうがいいのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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