マンション購入時の住宅ローンは誰に相談すればいい? いくら借りて、どう返すか不安な人は必読!(3/5ページ)
横山晴美
2017/10/31
<4>家計全体から住宅ローンを相談できる 【FP】
(c) polkadot – Fotolia
家計の専門家がFPです。物件情報は不動産会社にはかなわないでしょうし、FP資格のみでは不動産の仲介もできません。ですが、教育費や保険の見直し、老後資金など総合的な視点で、住宅ローンの借入れ額の算出や、返済計画の立案ができます。
なお、FPのなかにも「保険の専門家」「相続の専門家」など得意分野が異なるFPが混在するため、住宅ローン相談専門のFPを選びましょう。
専門家を上手に活用するコツは?
目的ごとに適した相談先があることがおわかりいただけたでしょうか。相談の目的を明確にして、ニーズに合わせて相談先を選びましょう。
もし、住宅ローンについて相談した場合には、FPが適していそうです。住宅ローンや住宅ローンのセミナーや相談会は無料のものも多いのですが、独立FPに相談する場合は有料相談が基本になります(このあたりの料金のしくみについて、詳細は後述します)。
不動産会社の無料相談やセミナーで、基本的な知識を取り入れたうえで、FPに個別具体的な相談をするなど、相談先を使い分けるという方法もあります。
ただし、複数の相談先を利用するときは、各相談先の内容をきちんと理解して、自分なりに消化しながら行ないましょう。せっかく専門家に相談しても、情報が多すぎるとかえって混乱してしまい、結局どうしたらいいのかわからないということになってしまいかねません。
最終的には相談先をひとつに絞ることをおすすめします。
FPの上手な選び方は?
FPの専門分野は「家計」ではありますが、一口に家計といってもその対象は多岐にわたります。FPに相談できる主なものは下記のような内容です。
・家計の見直し
・老後の生活設計
・教育資金の準備
・住宅購入資金準備や住宅ローンの見直し
・資産運用の方法や金融商品の選択ポイント
・保険の見直し
・税制や相続
FPは、家計について総合的な視野でアドバイスをするために、広い知識を必要としている存在と言えます。ですが単なる「広く浅く」では、一般の人と変わりません。よいFPを選択するポイントは3つあります。
<ポイント1> 上記、すべての知識を一定レベルで有していること
<ポイント2> その上で特に専門とする分野があること
<ポイント3> 専門外の分野については、ほかの専門家との連携・紹介が可能であること
幅広い知識を下敷きにした専門性で対応する。それがよいFPだといえます。
ホームページで調べる、実際に問い合わせをしてみるなどして、そのFPが得意とする業務内容を確認して、自分に適したアドバイスを受けられるFPを探しましょう。
この記事を書いた人
ライフプラン応援事務所代表
ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー。企業に属さない独立系FPとして、2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げて以降、住宅相談を専門に扱う。マイホーム相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。相談業務のほか、セミナー講師、執筆業など情報発信、啓蒙活動にも力を入れている。 「自分の家計は自分で守る」をモットーに、丁寧でわかりやすい面談が好評。 また、給付金や控除など、消費者のための制度を調べるのが得意で、「ここが使いにくい」「誰のための制度なのか」などとケチをつけるのが好き。