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新型コロナウイルス感染症緊急経済対策としての税制措置

野田洋介

2020/10/01

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©︎TETSU NISHIMORI・123RF

新型コロナウイルスの感染拡大の影響による税制措置として、これまで住宅ローン控除、納税猶予について紹介させていただきました。そのほかにも、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として税制面で措置がとられていますので紹介させていただきます。

欠損金の繰戻し還付の特例(対象法人の拡大)

資本金額が1億円以下の法人等(中小企業者等)のみが利用可能とされている青色欠損金の繰戻還付制度が、資本金額が1億円超10億円以下の法人も利用可能となりました。

この制度は、令和2年2月1日から令和4年1月31日までの間に終了する事業年度に生じた欠損金額について対象となります。

なお、大規模法人(資本金額10億円超の法人等)の100%の子会社及び100%グループ内の複数の大規模法人に発行済株式の全部を保有されている法人等は除かれます。

テレワーク等のための中小企業の設備投資減税

中小企業経営強化税制は、青色申告書を提出する中小企業者などが、指定期間内に、経済産業大臣の認定を受けた経営力向上計画に基づき取得等をした一定規模の設備について、指定事業の用に供した場合、即時償却又は設備投資額7%(資本金額3000万円以下の法人などは10%)の税額控除できる制度です。この制度の適用設備に「テレワーク等のための設備」が追加されました。

新たな類型(デジタル化設備)で、遠隔操作、可視化、自動制御化のいずれかを可能にする設備が「テレワーク等のための設備」に該当します。

文化芸術・スポーツイベントを中止等をした主催者に対する払戻請求権を放棄した観客等への寄付金控除の適用

政府の自粛要請を受けて、中止等された文化芸術・スポーツイベントについて、令和3年12月31日までにチケットの払戻しを受けない(放棄)ことを選択された方は、その金額分を寄付金控除受けることができます。

この制度は、令和2年2月1日から令和3年1月31日までに日本国内で開催予定だったものが、結果として中止等された一定の文化芸術・スポーツイベントで、主催者から申請に基づき、文化庁・スポーツ庁がホームページに掲載したものです。

不特定多数を対象としていないイベントや払戻しが受けられないイベントは対象となりません。なお、年間合計20万円までのチケット代金が、この制度の対象となります。

消費税の課税事業者選択届出書等の提出の特例

新型コロナウイルス感染症等の影響により、令和2年2月1日から令和3年1月31日までの間のうち、任意の1カ月以上の期間の事業としての収入が、著しく減少(概ね前年同月比50%以上減少)している事業者は、税務署に申請・承認を受けることで、課税期間の開始後であっても課税事業者を選択又は取りやめでき2年間の継続適用要件もありません(通常は課税期間の開始前に提出が必要)。

特別貸付に係る契約書の印紙税の非課税

公的貸付期間や民間金融機関等が、新型コロナウイルス感染症による経営状況が悪化した事業者に対する特別貸付に係る消費貸借契約書の印紙税は非課税となります。

特別貸付は、その他の通常の貸付の条件に比べ特別に有利な条件で行う金銭貸付けで、令和3年1月31日までに作成される消費貸借契約書が対象になります。

印紙税非課税の契約書で、令和2年4月29日までに作成された契約書について印紙税が納付されている場合は、印紙税は過誤納金として還付を受けることができます。

固定資産税等の軽減

中小企業・小規模事業者(個人事業者を含む)の保有する建物や設備等の令和3年の固定資産税、都市計画税は、事業収入50%以上減少で全額、30%以上50%未満の減少で2分の1減免されます。

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この記事を書いた人

税理士

昭和58年8月石川県金沢市生まれ。 平成18年3月法政大学工学部を卒業しその後会計事務所に就職。 平成24年12月に税理士試験を合格し平成25年4月税理士登録。 平成29年7月に株式会社アグラデッソ会計事務所、野田洋介税理士事務所開業。 開業後も法人・個人事業者の会計、税務顧問によりタックスプランニングや資金繰りコンサルティングを行う。その他、相続対策・事業承継・組織再編・IPO支援等中小企業や個人のコンサルティングを行っている。

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