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火災保険の賢い活用法

「破損汚損」で生活のなかで起こる事故をカバーする(2/3ページ)

平野 敦之平野 敦之

2019/11/28

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破損汚損の補償で保険金が支払われる例

破損汚損の補償といってもイメージしにくい面もあるので、いくつか具体例でどのようなケースで補償されるのかをみておきましょう。

<保険金が支払われる主な例>
・子どもがプラズマテレビを倒して壊してしまった。
・外壁にスプレーやペンキでイタズラされた。
・掃除機を階段から落として壊してしまった。
・ペットの猫が高価な花瓶を割ってしまった。 など

破損汚損の保険金の支払い
一般的に物が壊れた場合の保険金の支払いは契約金額を上限に、修理可能なら修理、修理不能なら再購入費用になります。

現在の損害保険金の支払いは破損汚損に限らず一般的に次の式によって計算します。

損害額-免責金額(自己負担額)=損害保険金

いまの火災保険では、損害額は新価(再調達価額)を基準に算出しますが、そこから免責金額(自己負担額)が設定されている場合にはこれを差し引いて損害保険金を計算します。

免責金額の設定は損害保険会社によってパターンは違いますが、設定せずに免責金額をゼロにできることがあります。注意が必要なのは破損汚損の補償では、他の補償が共通して免責金額0円でも、破損汚損だけには多くのケースで免責設定がされている点です。

火災や自然災害なら、被害を受けた後に罹災証明を取ります。盗難であれば被害届です。漏水でも水が漏れて被害がでているのは調べればわかります。しかし、破損という単に物が破損した事故は、証明するものが曖昧です。

破損汚損の免責が1万円ついていて、損害額がこの範囲内であれば損害保険金は支払われません。火災保険にすべての補償に共通した免責金額が設定されている際でも、破損汚損は取扱いが違うことが多いので覚えておきましょう。

次ページ ▶︎ | 破損汚損の補償の注意点とポイント

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この記事を書いた人

平野FP事務所 代表 CFP ®認定者、1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

東京都出身。証券会社、損害保険会社を経て実務経験を積んだ後に1998年から独立して活動をはじめてFP歴20年以上。また相談業務を受けながら、中小企業の支援にも力を入れている。行政機関や大学での非常勤講師、企業研修などセミナーや講演も多数。メディアでの執筆記事も多く、WEBに公開されているマネー記事は550本以上。2016年にお金の情報メディア「Mylife Money Online」の運営を開始。主な著書に「いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)」がある。誰もが自分らしい人生を安心して豊かに過ごすため、「お金の当たり前を、当たり前に。」をモットーに活動中。「Mylife Money Online」のURLはコチラ→ http://mylifemoney.jp

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