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火災保険の基本知識

「水」による被害は保険でどこまでカバーされるのか(2/3ページ)

平野 敦之平野 敦之

2019/10/24

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古いタイプと新しいタイプの水災の補償の違い

火災保険が自由化されて以降は、各社さまざまな商品を販売していますが、その前は各社共通した火災保険を取り扱っていました。いまの火災保険とは補償内容が同じではなく、水災についても違いがあります。

・住宅火災保険:水災は対象外
・住宅総合保険:水災は補償されるが定率払い。

※上記いずれの火災保険も現在契約があるなら、保険金額は再調達価額ではなく時価額で契約されている

このように定率型で補償されること、また保険金額が時価額での評価になるため全壊などした場合は同じ規模の建物が再築できないのです。高齢な人ほど加入している可能性が高いので注意してください。

共済の水災の補償

住まいの補償は火災保険だけでなく、火災共済もあります。共済にも大小さまざまな組織がありますが、県民共済やこくみん共済coop(全労済)、JA共済などはよく耳にする共済でしょう。

火災共済は、共済によって商品性がかなり異なります。共済ごとに損害の原因(火災、風災、水災など)によって、カバーされる金額の上限が違うことがあるのが特徴です。また選択するプランによっても水災で補償される金額が変わることもあります。

・どこの損保の火災保険に加入しているか
・古いタイプの火災保険か、各社ごとの新しいタイプの火災保険か
・火災保険か火災共済か

契約先や契約時期によって、水災にかかる補償も違いがあると考えてください。

次ページ ▶︎ | 火災保険の見直しと水災補償のポイント、注意点 

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この記事を書いた人

平野FP事務所 代表 CFP ®認定者、1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

東京都出身。証券会社、損害保険会社を経て実務経験を積んだ後に1998年から独立して活動をはじめてFP歴20年以上。また相談業務を受けながら、中小企業の支援にも力を入れている。行政機関や大学での非常勤講師、企業研修などセミナーや講演も多数。メディアでの執筆記事も多く、WEBに公開されているマネー記事は550本以上。2016年にお金の情報メディア「Mylife Money Online」の運営を開始。主な著書に「いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)」がある。誰もが自分らしい人生を安心して豊かに過ごすため、「お金の当たり前を、当たり前に。」をモットーに活動中。「Mylife Money Online」のURLはコチラ→ http://mylifemoney.jp

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