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いまや台風・竜巻被害は常態化?

「水災」「風災・雹災・雪災」――自然災害での保険の選び方(2/3ページ)

平野 敦之平野 敦之

2019/09/23

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火災保険の風災補償と免責金額(自己負担額)

火災保険では免責金額(自己負担額)が設定されていることがあります。主にタイプは2つです。

・フランチャイズ方式
一定の金額までは全額自己負担で、その金額を超えたら全額保険金が支払われる。特に旧タイプの火災保険(住宅総合保険など)では、風災の場合、損害額が20万円以上になった場合に保険金が支払われます。

・エクセス方式
一定の自己負担額を決めて、損害額からその自己負担額を差し引いた金額が保険金として支払われる。

現在の火災保険はエクセス方式を採用していることが多く、風災に限らず火災や落雷などの他の補償と共通した免責金額を設計する保険をメガ損保などが中心に販売しています。契約金額を上限に損害額からこの免責金額(1万円、3万円、5万円、7万円、10万円など自由に設定可)保険金を支払います。

他にも風災などには別途高額な免責金額(10万円、20万円など)を設定できるようにしているケースもあります。

なお、風災による飛来物で自動車が破損した、強風に煽られて横転したなどの損害には自動車保険に車両保険の契約が必要です。個人が加入する車両保険は各社とも補償範囲の異なる2種類程度の車両保険を提供していますが、通常はいずれの場合も保険金支払いの対象になるものがほとんどです(契約金額が上限)。

注意点があるとすれば車両保険にも免責金額の設定をします。保険期間中1回目の事故及び2回目の事故それぞれに免責金額の設定をします。例えば、0‐10万円となっていれば、期間中1回目の事故は自己負担なし、2回目は10万円の自己負担です。

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この記事を書いた人

平野FP事務所 代表 CFP ®認定者、1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

東京都出身。証券会社、損害保険会社を経て実務経験を積んだ後に1998年から独立して活動をはじめてFP歴20年以上。また相談業務を受けながら、中小企業の支援にも力を入れている。行政機関や大学での非常勤講師、企業研修などセミナーや講演も多数。メディアでの執筆記事も多く、WEBに公開されているマネー記事は550本以上。2016年にお金の情報メディア「Mylife Money Online」の運営を開始。主な著書に「いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)」がある。誰もが自分らしい人生を安心して豊かに過ごすため、「お金の当たり前を、当たり前に。」をモットーに活動中。「Mylife Money Online」のURLはコチラ→ http://mylifemoney.jp

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