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「近代照明の父」と謳われたデザイナーの世界

知っておきたい名作家具(5) ポーセ・ヘニングセンの『PH』ランプ(2/2ページ)

パップ英子パップ英子

2016/02/21

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ヘニングセンが追及したのは、空間全体を美しく見せる光

最後にご紹介するのは同じPHシリーズの、『Snowball (スノーボール) 』と命名されたペンダント照明。最初に説明した『PHアーティチョーク』を、もう少しシンプルにしたデザインのようにも見えますね。

この『PHSnowball(スノーボール)』もまた、上記で紹介してきた作品と同様にインテリア・ファンにこよなく愛されているランプです。

電球の光はすべてシェードの内側に同じ角度で当たるように設計され、さらにシェードの両面をそれぞれ光沢とマットに塗り分けることでグレア(眩しさ)をまったく感じさせない、とても優しい光が生まれるようデザインされています。

ヘニングセンは、照明の光によって照らし出される人やモノ、そして空間全体を美しく見せるための光を追求し続けました。彼が生涯にわたりデザインしたランプの数はなんと200種以上にものぼるそうです。

彼が生涯、パートナーシップを築いた『ルイスポールセン』社。同社は当初『コペンハーゲン・ワインインポート』社として創業し、照明やインテリアとは無縁の商社だったそうです。

ヘニングセンとルイスポールセン社との出会いは1925年。その日から今日まで、ヘニングセンがデザインした製品はすべてルイスポールセン社が取り扱いをしています。

今回は、すべての住宅にとってかかせない照明の名作品について、「近代照明の父」と謳われたポール・ヘニングセンの『PHランプ』をご紹介しました。

インテリアコラム、次回もどうぞお楽しみに。

 

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この記事を書いた人

“FinoMagazin”(フィノマガジン)主宰(編集長)

ハンガリー在住コラムニスト。 食品会社でワインインポーター業務に従事した後、都内の広告代理店に転職。コピーライター、ディレクターとして勤務。百貨店やデパート、航空会社、ベビー・ブランド等のクリエイティブ広告で、インテリア製品のコピーライティング、ディレクション等を数多く手がける。 2013年、夫の国ハンガリーに移住後も育児に奮闘しながら執筆業に邁進。日本の雑誌(出版社)でハンガリー紹介記事(取材・撮影・文)を担当。また、自身とハンガリー人クリエイターとで運営するブダペスト発ウェブメディア“FinoMagazin”でもインテリアを含めたライフスタイル全般コラムを連載。美容メディアにてビューティ・コラム連載、その他、企業のWEBサイトや企画書制作、日本のTV局、広告代理店、メーカーからの依頼でハンガリー現地ロケ・コーディネート等、多岐に渡る業務をこなしている。 自身主宰のハンガリー情報WEBメディア “フィノマガジン” http://www.finomagazin.com/

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