ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

「100万円からの空き家投資術」 高橋洋子さんに聞く(2)

全国で820万戸! 空き家投資で成功する極意とは?(2/2ページ)

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

Airbnbは要注目!

——リフォームにどれくらいお金をかけるかも重要ですね。

先ほどの耐震補強の話にも通じますが、リフォームにお金をかけすぎると利益が出にくくなってしまいます。リフォームは手を入れ始めるとキリがありません。そのため、空き家投資をやっている大家さんはDIYに取り組んでいる人が多くいます。

壁紙を自分で貼るのは当たり前、珪藻土を塗ったり、床を自分で貼ったりしてしまう人もいます。なかには、シンクをIKEAなどで買ってきてキッチンを自分でつくってしまう大家さんもいるほどです。電気、ガス、水道に関する工事は資格保持者でないとできないので、それ以外のところを自分でやってしまうのです。

——空き家を外国人向けに貸し出している人もいますが…。

現在、東京、大阪、京都などの観光地では、外国人観光客の増加によるホテル不足に陥っています。そのため、最近ではAirbnbなど、旅行客向けに短期間、部屋を貸し出す「民泊」が注目されています。ただ、現在は旅館業法に抵触する可能性はあるとして、法律的にはグレーゾーンにあるとの見方もあります。

実は私も自宅の1FをAirbnbに登録して貸し出しているのですが、サイトに登録してからわずか10分ほどで問い合わせが2件入り、英語で返事を書こうとしている間に宿泊予約が入りました。私の家が特別なのではなく、それほど需要があるということです。

ゴミ出しや騒音の問題など、民泊のネガティブな面ばかりがクローズアップされがちですが、利用者には旅慣れた人が多いので、ハウスマニュアルといった形でマナーや習慣を教えてあげればちゃんとそれを守ってくれます。ゴミ出しも、わからないからやらないだけで、分別方法を教えてあげればいいのです。大切なのは、守ってほしいことをきちんと伝えること。英語で会話ができなくても、サイトに明記しておけばきちんと守ってくれます。

今後、民泊には法的な規制が入る可能性もありますが、東京オリンピックの2020年までにはまだまだ伸びしろのある外国人向け宿泊業は、空き家の有効活用に大いに役立つといえるでしょう。

——最後に読者の方へメッセージをお願いします。

人口が減っていく日本では、空き家が増えていくことは避けられません。ですが、取り壊してしまう前に、有効に使う手立てはないか、いま一度考えたいものです。家は使われるのを待っています。家を再生させ、再び家に命が宿るシーンを目にすると、家が喜んでいるように感じます。この感動を、ぜひ一人でも多くの人に感じていただきたいと思っています。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

ページのトップへ

ウチコミ!