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知っておくべき不動産投資の判断基準(2/2)

購入から売却まで不動産投資がトータルで儲かるかを分析する方法(2/2ページ)

大倉修治大倉修治

2016/03/10

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内部収益率(IRR)を見ると何がわかるのか

以上のような分析において、投資家が知りたいのが、NPVが0になる割引率です。これは言い換えると、投資の全期間を通したキャッシュの出入りをふまえて、最初に投入した自己資金がどの程度の効率(≒収益率)で運用できたかを意味します。

このNPVが0になる割引率のことを内部収益率(IRR)といいます。IRRは、ほかの投資との比較においても有効です。エクセルなどの表計算ソフトで「IRR」という関数を用いれば、簡単に計算できます。ちなみに、この事例では、図表の初年度から6年目までのキャッシュフローの部分を範囲指定してIRR関数を入力すると5.1パーセントという数値が導き出されます。

なお、IRRは、投資の収益性を測るには適していますが、投資に係るリスクについては考慮されていない点には留意する必要があります。上記の例のようにローンを活用して投資を行なう場合は、ローン返済の安全性についても合わせて検証するとよいでしょう。

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この記事を書いた人

CFP、1級ファイナンシャルプラニンング技能士

DCマイスター、宅地建物取引士 1972年生まれ。立教大学卒業。学生時代はラグビー部に所属。 大手住宅メーカー、 住宅・マンションディベロッパー、外資系生命保険会社を経る過程で、お客様にとって「偏りのない納得性の高いアドバイス」を提供したいという思いから、20世紀末より、ファイナンシャルプランナー(FP)としての業務を始める。

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