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新型コロナが拍車をかけた? 賃貸住宅にも浮かび上がる「防音」の重要性(2/2ページ)

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RCでも油断できない

RC5階建て、1990年代築の賃貸マンションを購入した、あるオーナーも入居者同士が発する悪気のない生活騒音によるクレームに手を焼いている。

RC=鉄筋コンクリート造なのになぜ。

実はRCだからといっても油断はできない。たとえば、建物は頑丈なRCだが内部は単身用の狭い居室が並んでいるといったケースが典型といえよう。

たとえRCであっても、部屋と部屋を隔てる戸境壁(こざかいへき)には鉄筋コンクリートが入っていなかったり、あるいは、壁をひとつ飛ばして2部屋ごとにしか入っていなかったりといった場合が、よくある。

こうした壁は、ともすれば、間仕切り程度の遮音性能しかもっていなかったりする。これらを挟む部屋同士においては、木造アパート同様に互いの音が響くのだ。RC5階建てのオーナーはこう話す。

「RCといえば、防音に優れた分譲マンションのイメージがあった。こんなケースがあるとは知らずに買ってしまった」

住まいのプロはどう考える?

一方、住まいを案内する不動産のプロたちはどう考えているのか? アットホームが8月31日に公表した「不動産のプロが選ぶ! 『テレワークにおすすめの住まいの条件』ランキング」が参考になる。

ランキングはシングル向け・カップル向け・ファミリー向けに分けられている。それぞれのTOP10までを抜粋する。

テレワーク・在宅勤務をしているお客さまにおすすめしたい住まいの条件

※オレンジは「音」に関連する回答
出典/アットホーム「不動産のプロが選ぶ! 『テレワークにおすすめの住まいの条件』ランキング」(調査期間7月29日~8月3日)

テレワークの基本インフラであるインターネット、同じく仕事をするためのスペースに関してのほか、「音」に言及するプロが一定割合存在することが分かる。

なお、3ジャンルいずれのTOP10にも入ってはいないが、音漏れ防止のため「角部屋をおすすめする」という回答もある。シングル向けで12位(10.8%)、カップル向けで14位(9.7%)、ファミリー向けで14位(10.3%)だ。

“コロナの2020年”は、住環境における「音」を社会が強く意識する年となっている。

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この記事を書いた人

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