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「物価が安い街」の1番は? オーナーが有利に不動産投資できる街の見極め方(2/2ページ)

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不動産投資の目線での十条・東十条

一方、投資目線からはどうか。この2つの街は、オーナーが投資をし、物件を持つのに有利な街といえるのか? ここにはある重大な懸念がある。

そのひとつは、十条・東十条ともに、街がいわゆる木密地域に位置していることだ。環状7号線沿いに広がる広大な木造住宅密集地帯で、地震による大規模火災が発生した際のリスクが、とりわけ大きなことで知られている。なおかつ、東十条は、武蔵野台地の崖線下に街が広がる点でも深刻だ。それらは、北東近くを流れる荒川、隅田川の広義の河川敷といってよい地域に含まれているからだ。

そのため、台地上にある十条に比べあきらかに地盤が弱く、2011年の東日本大震災の際は、傾いた塀や家屋、変形した地盤など、十条側では見られない様子を筆者は数多く目にしている。加えて、近年にわかに警戒度が増している、台風や豪雨による荒川流域の氾濫が起きた際、浸水被害を受けやすい場所にあることも、東十条がかかえる大きなリスクといってよいだろう。

来たる大災害に際しての、規模の大きな2つのリスク「大規模火災」と「大規模浸水」。その片方、または両方をかかえている地域が、東京には広範囲に存在することを不動産投資家はつねに考えておかなければならない。

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