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もはや特別なものではない!孤独死の後にくる「遺品整理」問題(4/4ページ)

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作業としては、基本的に家財などは廃棄することになります。売れるものは業者で買い取っていますが、実際の現場では買い取れるものはほとんどありません。家電ですと5年以上のものは、買い取りはできず廃棄になります。年配の方ですと、大半が古いものになるので、たまに品物の良い桐箪笥といったものがありますが、ほとんどが廃棄になります。着物でよいものがあるとおっしゃる方もいますが、これも実際にはほぼ価値がなく買い取りは難しいです。

また、骨董品や古美術があるという場合は、専門業者をご紹介して、個別に対応しています」(齋藤さん)

このほか貴金属、アルバム、貯金通帳、印鑑、賞状、勲章、ヒアリングの際に注意してほしいものなどがあった場合は廃棄せず、分けてくれるという。

一方、その料金は引っ越し料金と近いという。

「大まかにいうと、処分する家財が何立米あるのかを計算して算出します。1立米(1m×1×1mの立方体)=1万円~2万円で、人それぞれ違いはありますが、ワンルームのお部屋ですと6~10立米ぐらいですので、料金は6万円から20万円ぐらい。これに家電リサイクル法で決められているエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の処理費用がおおよそ1万2000円でこれに消費税がプラスされます」

こうした廃棄する遺品整理の方法として、最近注目されているのが「お焚きあげ供養」というものだ。

これは故人が使っていた衣類や愛用していたもの、アルバム、位牌といったものを焼いて供養するもの。財産放棄したとはいえ、仏壇や位牌、遺影、アルバムといったものはゴミとして廃棄するのは気が引けるもの。とはいえ、保管もしづらい。そこでこれらのものについては、こうした方法で整理することもできる。

高齢化が進み「終活」という言葉も一般化してきた。しかし、自らの死後の後片付けはまだまだ手がついていないという現実がある。賃貸住宅のオーナーとしては、こうした問題が起こりうることだけは肝に銘じておきたい。

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