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管理会社の見えないハードルとは?(1/3ページ)

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大家さんによっては、何件もの賃貸住宅を所有していたり、色んな場所に物件を所有していたりする方もいます。すると、自分で賃貸物件の管理を・・・。と言っても限界があります。そんな時に「管理会社」という手段を考える大家さんも多いのではないでしょうか。

管理を任せていれば安心・・・。と思われているかもしれませんが・・・。

■管理会社に頼まれている管理は、どこまでの管理かご存知ですか?

どんなお話しかといいますと、そもそも不動産業界に於ける「物件管理」に問題があります。一般の消費者の感覚からいえば、管理というからには、清掃や点検・障害対応等を想像すると思いますが、そうとは限りません。もともと、不動産業界には「物件管理に対する基準」が存在していませんでした。

では、何の管理なのかと言えば「賃貸物件に空室が発生した時の入居者募集」や「賃貸契約の更新業務」などを専門で取り扱うことが「管理」といわれていました。

以前の賃貸業界では、現在でいう様な管理会社に業務を委託している方はまれで、ほとんどの大家さんが自分で管理していることが普通でしたので、今の世の中の「物件の管理」というものが必要とはされていなかったのです。

そして、実際の物件の管理よりも入居者を募集する事が重要で、不動産屋さんにしかできないことでもある募集等業務を「不動産会社の管理」と呼ばれていました。

その後、冒頭で話しました「物件の管理」が必要性を帯び、登場してきたのですが、悪い事に「混ざって」しまったわけです。

不動産業界では、入居者募集を主業務にした「物件管理」は今も続いて存在しています。そして、現在の市場の要請から「物件管理」=「物件の管理業務」が発生してきています。この話だけでも、話がこんがらがってきます。

端的に言いますと、不動産業者がいう「物件管理」は基本的に入居者の募集業務のみです。一般の消費者が受ける印象は、物件の管理業務・・・清掃や点検、障害対応等です。この違いは、十分に押さえて確認しておきましょう。

■管理会社の以上に厳格な規定やルールの影響はご存知ですか?

日本では、一般的にも「大手企業・名の通った企業」がブランド的なイメージを持ち消費者の人気が高い現状があります。

一定の基準やルールに則って業務を遂行してくれる・・・安心感や信頼感が或る事は間違いありません。しかし、その規定やルールが「大家さんの利益」を損なっているとしたらどうでしょう。

簡単に幾つかの例をお話ししましょう。

→管理会社の規定で決まっている保証会社しか使えない。

一見、合理的に見えるかもしれません。しかし、現在の世の中は社会構造も変わり、入居希望者の就業形態も正社員だけとは限りません。派遣労働の方もいますし、アルバイトやパート等で生計を立てている世帯も珍しいわけではありません。

高額な保証料、厳しい審査基準・・・だけでは審査の信頼性は高くても、入居者審査のハードルが高すぎる事もあります。

また、保証会社の中には「オリコやジャックス」と言ったクレジット会社系の保証会社も存在しています。クレジット会社系の保証会社は、保証会社の業界の中でも審査基準の厳しさはダントツです。

大家さんがそれを望んでいたり、家賃自体が高額な物件であれば必要な状況も考えられますが、全てに適応していくのはどうなのでしょうか?

審査の信憑性や信頼性はいいとしても、昨今の入居者希望者が少ない状況下で「審査否決」を簡単に出してしまうことは大家さんの利害に一致しない事も多いのではないでしょうか?

一時期の保証会社が溢れていた次節では、保証会社の信用性も言われていましたが、現在はやや安定してきています。当然、保証会社の内容は見ておかなければいけないでしょうが・・・。

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この記事を書いた人

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