ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

「地上げ屋さんの件の実際にあった事」(1/2ページ)

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この話は、バブルの頃の話になりますから今を遡る事、20年以上前になります。当時私は、リクルートで紹介された某不動産会社(今は存在していません)に勤務していました。その会社が、「地上げ屋さん」です。誤解の無いように説明しておきますが、まず、「地上げ屋さん」 とは知らずに入社しました事と、「地上げ屋さん」 と言っても 裏の社会と関係のない会社でした事を、初めに言っておきます。

当時は経済状況も 空前絶後の好景気 で「地上げ屋さん」 も沢山活躍していました。私の勤める会社は、東京の都心部を中心に銀行やファイナンス会社などから依頼を受けて条件にあった場所を探し、 「地上げ」 を計画実行して依頼者などに引き渡す ポピュラーな形態の会社でした。

そのお客さんは、約7坪の土地に家を建てて住んでいるおばあちゃんでした。7坪の土地と言ってもバカにしてはいけません。当時その辺りは、土地の価格が1坪当たり 400万円以上!ですから、ざっと約3000万円です。「土地を売ってください」 と訪問しだしてから3回目ぐらいの時だったとおもいます。

いつも通りに おばあちゃんの 家に訪問しますと小さなおうちでしたが、玄関を開けるて中に入るとものすごい数の人がひしめいていました。15人ぐらいはいたでしょうか。おばあちゃんに聞いてみると親戚の方々だそうなんですがわからない人もまじって居たようでした。構成は、おばあちゃんの兄弟や娘・息子夫婦・いとこなど結局、その日は話し合う事も出来ず、別の日に再度伺う事にして、退去しました。

その後は、良くわからない代表者の様な方が毎回、おばあちゃんの家での打合せに参加して散々かき回された記憶があります。それから2か月程で金額も合意に達し、契約となりました。 金額は3000万円でした。おばあちゃんの希望で、契約時に1000万円現金で欲しい との事から、会社は現金を用意して無事契約となりました。

が、次の日の夜です。信じられない事が起きました。

もともと、私たちの会社は本社はビルなどを借りて営業していますが、地上げを進めている場所では空いた土地にプレハブなどを建てて、その場所に事務所を設置して営業している形態でした。そのプレハブの事務所に、例のおばあちゃんが飛び込んできました。「たすけて!殺される!」と叫びながら...。驚いたのは、私たちです。

良く見れば、おばあちゃんの顔が赤かったり、腫れていたりしていました。おばあちゃんも興奮していて、まずは落ち着くのを待ちました。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

ページのトップへ

ウチコミ!