ハズしのない物件のひろさはどのくらいか?(2/2ページ)
斎藤 岳志
2020/01/16
1つの目安は「20㎡」――その理由は?
アパート・マンション投資の物件選びのポイントとしての部屋の広さはどのくらいか。もちろん、単身者、ファミリーなど家族構成で求められる広さは違ってきます。ただ、投資ということで考えるのであれば、これからは単身者世帯が増えていくのがトレンドであること、投資金額も考慮すれば、やはり単身者向けということになるのだろうと思います。
ただ、ここで1つ忘れていけないのは、部屋の広さや窓にも流行の波があるということです。
実際、ここ10年の流行を見ると、40㎡ほど広さの1LDKが人気の中心でした。というのも、この広さは単身者~カップルが余裕を持って、ちょっとおしゃれに暮らせる広さであり、エリアによっては小さな子どもがいるファミリーまで幅広くカバーできる広さになります。
しかし、この流れも少し変化してきているようです。最近では、3点ユニットバスも見直されはじめているといいます。
その理由は外国人が増えているから――。もちろん、だから3点ユニットバスの物件を推奨するわけではありませんが、物件選びでは固定観念にとらわれず、広い視野を持つことも大切です。
こうしたことから部屋の広さも、考え方次第ともいえます。とはいえ、ハズシがないということで考えれば、やはり「20㎡以上」が1つの目安になります。
それはネットで部屋探しの検索をかける条件として20㎡が最低ラインとして出てくることが多いのです。また、20㎡を境にヒット率が落ちるという話も耳にします。この点からも「20㎡以上」が見極めのポイントということができるでしょう。
また、居住性という面からも20㎡未満だと部屋の作りによっては狭さや圧迫感を感じてしまう人もいます。なかには窓の位置などによってそれを感じさせない物件もありますが、実際にはそうした物件はそうそうあるものではありません。この観点からも、やはり20㎡が目安になります。
もちろん、部屋が狭い分だけ賃料を抑えられる。駅前で、買い物も楽々といった好立地であれば部屋の広さ以外で、入居者を呼び込める物件もあるでしょう。なかにはちょっと変わった物件で……という人もいますし、こうしたことを考えるのも、大家業の醍醐味でもあります。
しかし、アパート・マンション投資をこれからはじめる、あるいは、持っている物件数も少ないのであれば、あえてリスクを取る必要はありません。まずは確実なところからはじめるのが失敗しない、アパート・マンション投資の基本です。
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。