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物件にこんなキケンはありませんか?

入居者さんの命に及ぶことも!(2/3ページ)

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■換気扇の故障

換気扇が動かなくなってしまうことで、特に問題が起きやすいのが、瞬間湯沸かし器が設置された物件です。一酸化炭素中毒が起こりやすくなり、入居者さんの命が危険に晒されます。瞬間湯沸かし器が付いているような、古い、すきま風を通しやすい物件でも、リフォームされることで気密性が高まり、換気扇なしでは危険な状態になっていることもよくあります。

■瞬間湯沸かし器

さらに、換気が必須の使用条件である瞬間湯沸かし器自体が、賃貸住宅に取り付けるにはいまは危険といわざるをえない設備です。最新型の瞬間湯沸かし器には、それでも事故が起きないようさまざまな安全装備が施されています。ですが、古いものになればなるほどそうなってはいません。

さらに、古ければ古いほど、それら安全装置自体が正常に動かなくなるケースも増えてきます。一方で、瞬間湯沸かし器の危険性を知らない世代もいまは増えてきています。生まれた時から家には屋外型の給湯器が付いていて、瞬間湯沸かし器を触ったことがないという皆さんも少なくないのです。オーナーは、自らが知る常識は誰もが知っていると思わず、徹底した入居者さんへの注意喚起が必要です。

なお、危険を避けるもっともよい方法は、瞬間湯沸かし器を外して屋外型の給湯器に換えることです。ただし、新規の配管が必要となるので、通常はそこそこ大きな工事となります。

■浴室内設置型の風呂釜

瞬間湯沸かし器と同様です。燃焼を浴室内で行う古いタイプの風呂釜に、一酸化炭素中毒や火傷などのリスクが集中しています。扱い方を誤ると排気の逆流が起こる可能性のある自然排気式(CF式)、その危険性をとりあえず解消したバランス釜、さらに改良を加えた新型のバランス釜と、新しいものほど安全性が高まってはいるのですが、これらを扱ったことのない人が増えた現在、誰にでも注意喚起なしで使ってもらうのはすでに危ない時代となってきています。

■漏電

入居者さんから、漏電ブレーカーが落ちるとの報告を受けたのに、何もしないで放っておいたオーナーさんがいたという話を聞いたことがあります。漏電ブレーカーの存在と意味をご存知なかったのか、応急処置をしたとの入居者さんの言葉を聞いて(該当回路の安全ブレーカーの停止)、問題がすべて解決したものと思い込んでしまったようです。

漏電ブレーカーは、誤作動でない限り、どこかで漏電が起きているため作動します。火災等の大事故に結びつかないよう、原因の徹底究明が必要です。

■ロフトのはしご

入居者さんの高齢化が進んでいる現在、ロフト付き物件のはしごは大変危険な存在となってきています。落下事故が起きないよう、階段化するなどの対策が必要です。ただし、法令上の制限があるため、階段化に関しては、事前に自治体への相談が必要です。

以上、賃貸住宅内に知らず知らず潜んでいる「命の危険」について挙げてみました。まとめるとご覧のとおり、

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この記事を書いた人

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