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入居者さんがとんでもない動物を飼っちゃった!

雑な「ペット可」はトラブルの温床(2/3ページ)

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既存の入居者さんを無視してペット可に

その物件は、もともとペット可の物件ではありませんでした。ですが、長引きがちな空室への対策として、オーナーさんは、懇意の仲介会社に勧められるまま「ペット可」での募集を開始したのです。ところが、そのことはすでに住まれている入居者さんにはまったく知らされていませんでした。

オーナーさん曰く、「その辺は仲介会社がやるだろう」仲介会社の方はといえば、「ウチは管理会社じゃないからそちらは所管外」そんなスタンスです。

そのため、ほどなく新しい入居者さんと以前からの入居者さんの間でトラブルが発生してしまいました。


「この物件はペット不可だ」
「何の言いがかりですか。契約書にペット可と書かれてます」

周囲も巻き込んでの言い合いとなり、「じゃあウチも飼う」「それはやめて」の大騒ぎです。ペット不可の物件をペット可にする場合、既存の入居者さんの納得をいただくことは必須です。絶対に欠かしてはいけません。

中には、深刻な動物アレルギーをお持ちであるなど、「この物件でペットを飼う人は現れない」ことを前提に、ペット不可の物件に住まれている方もいらっしゃいます。

曖昧なルールが予想外の事件を誘発

ペットと聞けば、大抵多くの人は犬か猫を想像します。少し範囲を広げて、ウサギやハムスター、小鳥といったところです。

ですが、飼う人にしてみれば、ヘビや毒グモ、サソリなども可愛いペットです。大きな鳴き声を出す鳥を飼う人や、大型の水槽を部屋に置いて、何十センチもある熱帯魚の泳ぎを楽しむ人もいます。

そのため、物件をペット可とする場合、どんなペットならOKなのか、種類やサイズなどを細かく規定しておかないと、あとでとんだトラブルやハプニングを誘発します。あるオーナーさんは、ペット可で募集した物件で、入居者さんにヒツジを飼われてしまったそうです。

メエメエと鳴き声が響き渡り、さすがに勘弁してくれということで、他の入居者さんがクレーム。ですが、飼う方にしてみれば、たしかにヒツジも可愛いペットです。

毒グモが逃げ出せば物件内は大騒ぎです。猫や小型犬に限定すれば必ず安心というわけでもありません。数を制限しておかないと、多頭飼いする人が出てきたときに問題となります。

そのため、物件をペット可にする場合、ペットの種類やサイズ、数の規定は、必ず忘れずに行っておくことです。

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この記事を書いた人

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