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空室がすぐに埋まる物件にある「備蓄倉庫」

内見者の心を動かしているのはこれ?(2/3ページ)

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これについて、目立った調査結果は見当たりませんが、賃貸住宅の場合、収納面での制限も多いことなどから、おそらくあまり期待はできないのでは。住人が集まって防災訓練を行うなども、管理組合のような組織があってこそのことです。賃貸ではきわめて例が少ないはずです。

ですが、本当はそれではよくありません。そこで、まれな例ですが、入居者さんに対し、災害時の互いの協力を呼びかけているオーナーさんもいらっしゃいます。とくに腕っ節の強そうな男性入居者さんに対しては、「頼りにしています」の旨伝えているとのこと。

さらには、管理会社がそれを行っている例もあります。旭化成不動産レジデンス株式会社の「あんしん共有住宅NewSafole」という女性専用物件での事例です。入居される方から、生活マナーを守ることとともに、災害時はお互い協力の旨、同意書をいただくかたちが採られています。

どちらも、いざというときには人命を救うなど、かけがえのない成果を生み出す可能性をもつ小さなアクションです。

さらに、こんな例もあります。

首都圏のある私鉄沿線に建つ賃貸マンションです。この物件よりも駅近で、しかも家賃は安く、仕様も似たようなライバル物件がいくつか存在するのですが、このマンションに関してはなかなかそれらに負ける様子がありません。空室が出てもあっという間に埋まってしまいます。

そこで「理由は?」と、この物件を何度か扱ったことのある仲介会社に尋ねてみたところ、

「これだけが決め手とは言い切れないが、ほかにはない珍しい設備がこのマンションにはある」

とのことでした。

それは、備蓄倉庫です。災害時用の共同収納庫です。入居者さん用のいわゆるサバイバルグッズが中に用意されているのです。もちろんオーナーが準備したものです。

「内見の際、入居希望者にかなりのインパクトを与えているようだ」とのことでした。以上、いくつかの例、ご参考になるかもしれません。

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この記事を書いた人

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