ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

選ぶなら全期間固定型の一択

超低金利時代の住宅ローンは、【フラット35】がおすすめです(2/2ページ)

牧野寿和牧野寿和

2016/07/26

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

民間住宅ローンのいろいろ

一方、民間ローンにはいろいろな商品があります。民間ローンを利用するのであれば、審査の通りやすさを優先するなら提携ローンを、金利や手数料などにこだわるなら非提携ローンのなかから、自分の条件に合ったものを探し出す努力を惜しまないことです。

いずれにしても、民間の住宅ローンは、変動金利型と固定期間選択型が中心となります。固定期間選択型には、固定期間が1年から30年のものまでありますが、低金利の対象となるのは、1〜3年といった短期固定の商品です。これらは借りたときは金利を低く抑えられても、固定金利の期間が過ぎれば、その時点の金利が適用されます。現在の金利を考えれば、将来、金利がこれ以上下がる可能性は低く、逆に上がる可能性のほうが高いと考えられるため、リスクが高い商品といえるでしょう。

将来の金利上昇リスクをヘッジし、返済負担を抑える手段として、金利ミックス型ローンを利用することもできます。金利ミックス型ローンとは、たとえば3000万円の住宅ローンを借りる場合に、2000万円を固定金利で、残りの1000万円を変動金利で借りるといったものです。

変動金利部分を早期に返済できる見込みが高いのであれば一考の価値はありますが、病気や怪我で働けなくなるリスク、想定外の出来事に大きな出費が必要になるリスクがあるなど、返済に絶対はありませんので、慎重な選択が望まれます。

そのほか、長期固定金利のフラットと民間ローンの固定期間選択型、変動金利型を併用する「フラット35パッケージ」という商品もあります。取り扱い金融機関によって細かな内容は異なりますが、物件価格の最大100%まで借り入れが可能になっています。また、併用する住宅ローンについても、フラット35と同様、職業、勤続年数などによる申込要件が設けられていない点はメリットです。

いずれにしろ、史上空前の低金利の恩恵を最大限に受けるには、全期間固定金利型の「フラット35」がいちばんのおすすめといえるでしょう。

 

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士

1958年名古屋生まれ、大学卒業後、約20年間旅行会社に勤務。出張先のロサンゼルスでファイナンシャルプランナー(FP)に出会い、その業務に感銘を受け、自らもFP事務所を開業。 その後12年間。どの組織にも属さない「独立系」FPとして、誰でも必要なお金のことを気軽に考えてもらうため「人生を旅に例え、お金とも気楽に付き合う」を信念に、日本で唯一の「人生の添乗員(R)」と名乗り、個別相談業務を行なうとともにセミナー講師として活動している。 また、賃貸不動産の経営もしており、不動産経営や投資の相談にも数多くのアドバイスやプランニングをしている。

ページのトップへ

ウチコミ!