3月中旬には好材料出尽くし? 期待の「カーボンニュートラル」で注目の5銘柄(2/2ページ)
望月 純夫
2021/03/07
三井金属(5706)
三桜工業(6584)
パナソニック(6752)
太陽誘電(6976)
日立造船(7004)
リチウムイオン電池絡みでは、セパレーターを手掛けるニッポン高度紙工業(3891)が注目。日立造船は3月4日に世界最大級の固体電池を開発したという報道で、ストップ高となった。
売られやすい「REIT」、1年で2.3倍の「つみたてNISA」
足元ではアメリカ長期金利(10年国債)が一時1.6%を超えるなど世界的な金利が上昇傾向にある。そのような局面であるが不動産投資信託(REIT)相場底堅い。
総合的な値動きを示す東証REIT指数は20年末比で1割のプラスになっており、経済の回復期待や分配金の安定感が魅力となっている。
主要な買い手は地方銀行で、見直し買いをしている3つの理由がある。
1つ目は株式に対する出遅れ感、コロナ禍でのビル空室率の上昇懸念から経済回復への期待
2つ目は分配の安定感、分配金は20年後半に増加し下期は過去最高
3つ目は私募不動産ファンドとの比較における高い利回り
金利上昇局面では通常、分配金利回りの魅力が薄れてREITは売られやすい。しかし、地銀の運用担当者は、成長性の高い物流施設系や、価格が割安なオフィス系の銘柄に押し目買いを入れている。
3月の決算対策的な動きもあるだけに、上昇局面での利益確定売りも必要である。
毎月定額を投資するつみたてNISA(非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度)の利用者が急増。金融庁によれば、2020年12月末時点の口座数は302万8259と1年間で1.6倍に増えている。
コロナ禍にもかかわらず、若者を中心に資産形成の意欲は高まっている。つみたてNISAの買い付け額は6878億円で、1年間で2.3倍になった。特にネット証券経由での利用が目立っている。クレジット決済による楽天が先行し、マネックスやSBIが追撃する。老後2000万円問題以降、長期積立ての流れが加速しているようだ。
※本稿は、投資における情報提供を目的としたものです。株式の売買は自己の責任において、ご自身の判断で行うようお願いします。
この記事を書いた人
コンサルタント、ラジオパーソナリティ
1971年慶應大学法学部卒、同年山一証券入社。1985年新本証券国際部入社、パリ駐在員事務所長を経て企業部にて新規公開企業の実務に携わる。 1998年退職後、コンサルタントとして独立。著書に『株をやさしく教えてくれる本(あさ出版)などがある。フジサンケイビジネスアイ株式初級講座、ラジオ日経の「株式宅配便」のパーソナリティを務める。