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子は繁栄、丑つまずき…過去データから読み取る令和3年丑年の相場(2/2ページ)

望月 純夫望月 純夫

2020/12/09

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投資信託は海外株が人気、一方日本株運用は8カ月連続で資金流出

12月3日に発表された投資部門別売買動向によると海外投資家は11月に1兆5113億円の現物を買い越している。この金額は1年7カ月ぶりの動きだ。

新型コロナウイルスのワクチン開発の進捗により世界経済回復の期待が高まる中、景気敏感株に対する見直し買いが入った。その過程で個人の投資家は1兆8503億円を売り越し、投資信託の解約も4343億円となっている。

一方、日本の個人マネーは投資信託を通じて海外株に向かっている。世界の株式を組み入れる投信には11月までの5カ月間の約1兆7000億円が流入した。中でも米国のIT(情報技術)株をはじめ成長期待の高い銘柄を多く保有する投信が人気だ。日本株を運用する投信からは8カ月連続で資金が流出している。

特に資金流入が目立つのは、アセットマネージメントOneが手掛ける「グローバルESGハイクオリティ成長株ファンド」が2000億円強の資金を集めた。加えて、米アライアンス・バーンスタインが運用する「米国成長株投信」も流入額が多い。

S&P500種株価指数に連動した運用を目指す投信は、個人投資家による積み立て購入の対象となっている。11月の上昇が著しかった東証マザーの成長株に投資したファンドについては、12月15日から26銘柄の上場が控えており、かなり下押しする可能性も高く、目先は利益確定売りが望まれる。

※本稿は、投資における情報提供を目的としたものです。株式の売買は自己の責任において、ご自身の判断で行うようお願いします。

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この記事を書いた人

コンサルタント、ラジオパーソナリティ

1971年慶應大学法学部卒、同年山一証券入社。1985年新本証券国際部入社、パリ駐在員事務所長を経て企業部にて新規公開企業の実務に携わる。 1998年退職後、コンサルタントとして独立。著書に『株をやさしく教えてくれる本(あさ出版)などがある。フジサンケイビジネスアイ株式初級講座、ラジオ日経の「株式宅配便」のパーソナリティを務める。

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