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今さら聞けない自動車保険の基礎知識――補償の仕組みと見直しのポイント(2/3ページ)

平野 敦之平野 敦之

2020/10/02

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自動車保険の保険料の仕組み

個人分野の自動車保険は、リスク細分型と言われる商品が主流です。また所有している車の種類や契約車両を主に運転する人の属性なども自動車保険料に大きな影響を与えます。

<保険料の影響を与える主な項目>
運転する人の属性 運転者の年齢、記名被保険者の年齢
運転する人の範囲(本人だけ、夫婦だけ、限定なし)
免許証の色
契約車両の属性 車種、年式、グレード
その他 使用目的(日常・レジャー、通勤・通学、業務)
走行距離
地域
※記名被保険者:主に契約車両を運転して、補償の中心になる人

一般的に年齢が若い人(10~20代半ばくらいまで)は、自動車保険料は高くなりがちです。その後保険料は年齢とともに下がっていきますが、高齢になると再び上昇していきます。

任意の自動車保険では、運転する人の年齢を設定することができます。保険会社によって多少違いはありますが、例えば以下のように3~4くらいの区分に分かれています。

・全年齢補償
・21歳以上補償
・26歳以上補償
・35(または30歳)以上補償

車種は年式、グレードによって保険料が異なり、事故率の高い車は保険料が高くなります。同じメーカーの車種でもグレードによって異なる保険料が設定されていることもあります。地域や走行距離などは保険料に反映する会社とそうでない会社があります。また自動車保険には独自の割引割増の制度があり、無事故であるほど割引が進む仕組みになっています。

自動車保険の割引制度の仕組み

個人が加入する自動車保険は、ノンフリート等級という割引(割増)の制度が使われています。この割引や割増のランクのことを等級といい、一般的に1等級(最も割増)から20等級(最も割引)まであります。

通常はじめて自動車保険に加入する場合は6等級からはじまり、1年間無事故だと1つ割引が進んで翌年は7等級になり、20等級まで進みます。事故があった場合は原則3等級ダウンしますが(3等級ダウン事故)、事故内容によって1等級ダウン事故やノーカウント扱いの事故もあります。

このノンフリート等級制度は、損保各社は仕組みがデータでリンクしています。そのため契約を他社に切り替えるときは、無事故で進めた割引(割増)は他社に引き継ぐことになります。なお、共済については引き継ぐことができる共済とそうでない共済があります。

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この記事を書いた人

平野FP事務所 代表 CFP ®認定者、1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

東京都出身。証券会社、損害保険会社を経て実務経験を積んだ後に1998年から独立して活動をはじめてFP歴20年以上。また相談業務を受けながら、中小企業の支援にも力を入れている。行政機関や大学での非常勤講師、企業研修などセミナーや講演も多数。メディアでの執筆記事も多く、WEBに公開されているマネー記事は550本以上。2016年にお金の情報メディア「Mylife Money Online」の運営を開始。主な著書に「いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)」がある。誰もが自分らしい人生を安心して豊かに過ごすため、「お金の当たり前を、当たり前に。」をモットーに活動中。「Mylife Money Online」のURLはコチラ→ http://mylifemoney.jp

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