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シェアハウス生活で注意すべきこと(1)

ここは肝心! シェアライフ前の心構え(2/2ページ)

内野匡裕内野匡裕

2016/03/17

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定期借家契約に注意

また、シェアハウスの賃貸契約は、期間が定められた「定期借家契約」の形態をとる場合が多くなっています。この定期借家契約の場合は、契約期間が満了したら契約は終了し、再契約がされない限り、部屋を明け渡さなければなりません。

たとえば、ほかの住人とトラブルを起こしてしまったり、家賃を滞納してしまったりといった問題がなければ、再契約して住み続けることはできますが、「オーナーが一時的に海外に行っているためシェアハウスにしている」など、理由があってその家賃や条件になっている場合も考えられます。

長く住みたいと考えている場合、再契約は可能かどうかあらかじめ聞いておくといいでしょう。

ひとことに「シェアハウス」といっても、運営会社によって契約書はさまざまです。「更新時に家賃が上がった」「ウェブの広告に書いてあった設備を用意してくれない」など、消費生活センターにトラブル相談が寄せられることも少なくないそうなので、契約書を交わす段階でしっかりした会社かどうか見きわめておくことが大事です。

入居時の状態をチェック(デポジット問題)

シェアハウスを退去するときにまれに起こるのが「入居時に支払ったデポジット(保証金)が返ってこない」「クリーニング代や修繕費を追加で請求された」というものです。

一般の賃貸物件では入居時に敷金を預け、特に補修費などを支払う必要がなければ退去時に預けた敷金は返還されます。多くのシェアハウスでは入居時にデポジットとして数千円〜数万円を預け、敷金と同じような仕組みを取っています。

賃貸住宅では「経年変化や通常の使用による傷や汚れなどの原状回復費はオーナー(大家さん)の負担となる」というガイドラインがあります。ただし、入居者に過失があって備品を壊してしまったり、メンテナンスを行なわなかったりして不具合が生じた場合は「入居者負担」での修理、修繕が必要となります。

ですから、入居するときには部屋の状態をチェックし、前の入居者がつけた傷や汚れがそのまま残っていないか確認しておきましょう。

具体的には、

・壁に汚れやクロスの剥がれはないか
・床に目立つ傷や汚れはないか
・スイッチ、コンセント、照明は使える状態か
・網戸やふすまにやぶれ、穴はないか
・ドアや備えつけの家具の扉は無理なく動くか

といったことがあげられます。

気持ちよく新生活のスタートを切るためにも、入居時には特に自分が過ごす部屋についてすみずみまでチェックしておきましょう。住んでから不具合に気づいた場合は早めに運営会社に相談し、新しいものに取り替えてもらう、傷などは写真に撮って確認してもらうなど対処しておけば安心です。

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この記事を書いた人

株式会社彩ファクトリー 代表取締役

10年前に国際交流経験を求めてシェアハウスに入居。自分自身が体感した「人との交流から得られる気づき、学び、視野の広がり、共に体験し、感動できる喜び」を、社会に受け入れられやすい形にリメイクして届けたいと、シェアハウスの事業化を決意する。 以来、勉強のために10物件に住み、200物件以上を見学、シェアハウス運営会社を副社長として設立し、デザイナーズシェアハウス4件を運営。その後、独立して株式会社彩ファクトリーを設立。 ひとり暮らしでは得られない「体験」の得られる環境にこだわり、コンセプトシェアハウスを17件プロデュース。全330室を運営。 起業家が切磋琢磨を楽しむ「起業家シェアハウス」は、起業家同士が日常的に相談し合い、刺激を与え合い、目標の実現を加速することを目指して運営。共用のセミナールームにてさまざまなビジネスイベントを開催している。これまで4年間運営し、上場企業の創業者や年商50億円規模の経営者も入居している。 また、「英語漬けシェアハウス」では、外国人が20パーセント以上となるように調整し、共用ラウンジでは英語で話すことをルール化、シェアハウス内で週2回の英会話レッスンを開催する。また、毎月国際交流パーティーを開催し、外国人との国際交流を日常化している。 その他、シングルマザーシェアハウス、東大合格シェアハウスなど、多くのコンセプトシェアハウスをプロデュースする。 彩ファクトリー http://irodorifactory.com

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