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増加著しい虐待の通報件数 賃貸住宅オーナーも入居者も通報は国民の義務(3/3ページ)

朝倉 継道朝倉 継道

2021/10/06

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体罰は法律上すでに禁止。虐待の通報も国民の義務

その「虐待を察知しての通報」だが、すでにかなり前から、法律上国民の義務になっていることをご存じだろうか。

児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)第6条1項には、

「児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、(中略)市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない」

と明記されている。

なお、このうち「児童虐待を受けたと思われる児童」の部分については、過去には「児童虐待を受けた児童」とされていたものが、04年に改正されている。

すなわち、以降は「虐待では?」と、周囲が主観的に感じた時点での即時通報が義務化されているというわけだ。加えて、20年4月からは、前年の児童福祉法と児童虐待防止法の改正により、親などによる子どもへの体罰そのものが、法律で禁止されることとなった。

つまり、「体罰は不要か、仕方がないことか」といった悩みは、悩むこと自体がもはや論外のこととなっている。とはいえ、さきほどの児童虐待の通報義務とともに、このことはおそらくいま時点では社会にあまり深くは浸透していないようにも感じられる。

よって、再確認しておきたい。

体罰はすでに法律上の禁止行為であり、児童虐待はそれと感じた時点で通報することが国民の義務だ。小さな尊い命を守るため、われわれはこのことを強く胸に刻んでおきたい。

なお、児童虐待の通報先に関しては、前述のとおり警察を選ぶ人も多いようだが、覚えやすい専用ダイヤルも用意されている。児童相談所の全国共通ダイヤルである「189」がそれだ。通話料は無料。匿名での通報も可能。詳しいあらましが、リンク先にて紹介されている。

ひとりでも多くの子どもを虐待から救うために、この189(いちはやく)をぜひ活用してほしい。

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この記事を書いた人

コミュニティみらい研究所 代表

小樽商業高校卒。国土交通省(旧運輸省)を経て、株式会社リクルート住宅情報事業部(現SUUMO)へ。在社中より執筆活動を開始。独立後、リクルート住宅総合研究所客員研究員など。2017年まで自ら宅建業も経営。戦前築のアパートの住み込み管理人の息子として育った。「賃貸住宅に暮らす人の幸せを増やすことは、国全体の幸福につながる」と信じている。令和改元を期に、憧れの街だった埼玉県川越市に転居。

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