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『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』/魅了された理想のリーダー像「煉獄杏寿郎」の存在感(1/2ページ)

兵頭頼明兵頭頼明

2020/10/26

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©︎吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

10月16日に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の興行収入が公開3日間で46億円を突破し、10日間で107億円超と、現在もなお記録を更新中である。

全国約400スクリーンで一斉公開すると聞いたとき、我が耳を疑った。興行力の高いハリウッド製の大作が次々に公開延期となり、映画館にかける作品が不足しているのは事実だ。しかし、その穴を埋めるためとはいえ、ここまで大きな拡大上映は前代未聞である。もちろん、業界内ではそれなりの数字を弾き出すであろうとの期待感はあった。とはいえ、まさかここまで凄い結果になろうとは……。

すでに一大ブームが巻き起こっているので説明は不要かとも思うが、本作について少しばかり補足整理しておこう。

原作は「週刊少年ジャンプ」に2016年2月から今年2020年5月まで連載された吾峠呼世晴のコミックである。連載当初はとりあえず合格点と言ったレベルの人気度であったが、2019年に全26話のテレビアニメ版が放送されたことで、爆発的な人気となった。単行本の売れ行きは倍増してゆき、シリーズ累計発行部数は、第22巻の発売時点で1億部を突破している。

舞台は大正時代。主人公は家族を鬼に殺された少年、炭治郎(声・花江夏樹)だ。彼は、命を取り止めたが鬼になってしまった妹の禰豆子(声・鬼頭明里)を人間に戻すため修行を積み、鬼討伐を目的とした組織・鬼殺隊の一員となる。


竈門炭治郎


竈門禰豆子

本作はテレビアニメ版の続編にあたり、炭治郎が次の任務のため、仲間とともに不審な列車に乗り込むところから始まる。そこで一行は鬼殺隊最強の剣士の一人である煉獄杏寿郎(声・日野聡)と合流し、列車内を支配する鬼に立ち向かってゆくという物語である。


十二鬼月「下弦の壱」魘夢 (えんむ)

本作を見て、往年の名作コミック二作を思い出した。

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この記事を書いた人

映画評論家

1961年、宮崎県出身。早稲田大学政経学部卒業後、ニッポン放送に入社。日本映画ペンクラブ会員。2006年から映画専門誌『日本映画navi』(産経新聞出版)にコラム「兵頭頼明のこだわり指定席」を連載中。

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