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中古住宅を購入する時の注意! その1

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中古の戸建住宅を購入する場合の注意点をお話しします。マンションと戸建との短所・長所を比べたお話を、先日少ししましたが、建物だけを比較しても 構造・耐用年数など同じ土俵で話せない程、違いがあります。特に、耐用年数に絡んで違いが大きいですから、内容を良くわかっていないと、購入後の生活に支障をきたす最悪のシナリオもあります。そこで、注意が必要な項目を下記に書き出していきます。

 

1.耐用年数の問題から

 

~マンションの場合、構造躯体はRC(鉄筋コンクリート)

 

などが一般的ですから、耐用年数は 50年以上です。それに対して、戸建住宅はそのほとんどが、木造住宅です。稀に、鉄骨・軽量鉄骨等が構造躯体になっている戸建住宅もありますが、一般的な木造住宅でお話しします。

 

耐用年数は公には30年などと説明されているものが多いですが、それは環境条件や使用法、定期メンテナンスの有無などの沢山の条件を、無事クリアしたほんの一握りでしかありません。建築業界が抱える 施工不良などの欠陥を持った住宅なども、実際には多数存在しています。ですから、平均的に耐用年数を考えれば、15年程度と考えざるを得ないでしょう。現在の世の中では、長期優良住宅なども存在はしているものの、本当にその性能を持っているかは疑わしいです。

 

~なので、中古戸建は基本的に15年で寿命ぐらいの感覚でご覧になる事をお勧めします。築10年未満の住宅であっても、住宅設備つまり給湯器やユニットバス、トイレについては既にいつ寿命がきてもおかしくありませんから、当然その交換なども腹積もりが必要となります。

 

~では、何を注意してみておくか?

 

基本的には構造躯体と、床下の状態が一番大事です。

 

~構造躯体はどう見るか?

 

一番確実なのは、建築士に診断してもらう事です。でも、仲介してもらう不動産屋さんに紹介してもらっては×!これが一番確実です。建物の中身がある程度わかれば、購入の条件交渉などにも行かせますし、何しろ自身がこれから長く住まう建物ですから。友人、知人などに紹介してもらってでも行って欲しい事です。

 

~床下を見るのは何故か?

 

こちらも、構造躯体・耐用年数にもつながりますが、床下の様子で、その建物の状況もわかると言われるぐらい大切な場所です。しかし、仲介をしてくれる不動産屋さんでも、そんな事も知らない営業さんが沢山います。

 

床下は、基本的に乾燥してサラサラな状況が最も良い状況です。床を支えているのも木材です。しかし、現代の住宅は台所、洗面、お風呂、トイレと水回りがたくさんあります。当然、床下に水気も多くなりがちです。木材にとって、水は大敵です。ですので、床も高い方が影響も少ないですし、床下も布基礎よりもベタ基礎の方が乾燥状況が良くなります。そこを確認しましょう。

 

因みに床下を見る場合、点検口や床下収納などから見る事ができますが、こちらも建築士さん等の専門家にみてもらうのがベストですね。

 

~もう一つ、天井周りもチェック!

 

これは、雨漏りの跡がないかのチェックです。簡単に確認するのは、部屋の天井周りを目視で確認してシミのように水が漏れ出た様な跡がないか、調べる事です。もちろん、天井周りだけではなく窓廻りも要チェックです。

 

雨漏りは、結構厄介な事で、専門家が調査しても何処から漏れてきているのか、判定するのが難しいものです。ということは、雨漏りを解決するのに時間・費用が予想以上にかかったりする。と言う事です。しっかりチェックしましょう。

 

~最後に、とどめのシロアリの問題!

 

木造家屋の天敵!シロアリですが、発見するのは極めて難しい事です。シロアリ自身が、光が苦手なため人から見える場所で活動しません。又、一般の方はシロアリ自体が、稀な事と勘違いしています。皆さんが想像する以上にどこにでも生息していますし、稀ではないのが本当の事です。

 

関東近郊に生息しているシロアリは、ヤマトシロアリという種類のものが殆どで、腐った木材に好んで生息します。と言う事は、腐って居なければ確率は極端に低くなります。シロアリの被害にあった住宅のシロアリ駆除と、改修費用は程度によっても違いますが、とても高い金額になる事を覚悟しなければいけません。

 

こちらも、確認するに越したことはありません。ただ、シロアリ駆除の業者も注意が必要です。詐欺まがいの営業をしている業者もいたりしますので、やはり建築士同様、信頼できる業者を紹介してもらいましょう。

 

※ここまで説明したことは、とても大切です。

 

不動産の購入の場合、売主の「瑕疵担保責任」という責任はあるものの、実際に費用の問題で責任が取りきれなかったり話合いが不十分で、水掛け論的な話になったりという事も多いです。特に、この手の問題は引渡しが完了して、購入者がその建物で生活しだしてからな場合が殆どである為、売主としては「いまさら~とか、知らないよ~」という感覚もある為、解決が難しい実情があります。

 

※瑕疵担保責任とは、売主も理解していない、認知していない

 

隠れた欠陥を担保する責任の事で、購入者が住んだ途端にシロアリがいたなどの責任を取らせる法律です。が、現状では個人間売買の場合の交渉などは、費用が高額になるほど上手くいかないケースが多くあります。

 

又、売主さんが一般の方という中古住宅の方が多いので、住宅のチェックは買う方がきちっとチェックしないければいけません。売主が業者の場合は、瑕疵担保責任も引渡しから2年以上とらないと罰されますが、個人の場合「罰則規定」がありません。自分が不利になる状況を話さない人も絶対いますでしょう。自分の身は自分で守る事を考えに入れておかないといけません。

※仲介でお願いしている不動産屋さんであっても、はたしてお客さんの立場になって調べたり、交渉したりしてくれるのか定かでない不動産業界です。~ホントはこれ自体がおかしい事!ましてや、不動産業の営業さんで建物の知識のある方は、極少数という事実も念頭においてください。チョット長くなりましたので、続きは次回に~

 

今では自分で物件を売りに出せるウチコミ!売買REVOというサイトなどもあります。
有効に使って不動産物件の売却、購入をしてみてはいかがでしょうか?

baibai

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この記事を書いた人

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