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不動産業界に吹く新風 若い世代の目に映る不動産投資とは(1/2ページ)

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“大家”というと、年齢層が高いイメージがあるかもしれない。そんななか、異色の「20代・30代限定」であることを掲げている大家の会がある。30歳代前半の3人の男性が主催する「TerraCoya大家の会」だ。20歳代から不動産投資を始めた彼らが考える不動産投資とはどのようなものか。今回、TerraCoya大家の会の辻龍一さんと富治林希宇さんに、大家の会発足の経緯やこれから目指すビジョンを聞いた。(聞き手/財部 寛子 文/佐藤 美月)

――お二人が賃貸経営を始めたきっかけと、これまでどういったかたちで賃貸経営をされてきたのかを教えてください。

辻:僕は、新卒入社した会社で今もサラリーマンを続けていて、今年で10年目です。30代を目前に今後の人生について考えていたとき、このままの会社で定年までずっとサラリーマンとして働いていていいのかなと思い始めました。

将来をどうやって生きていこうかと考えたときに、たまたま『金持ち父さん 貧乏父さん』(ロバート・キヨサキ著)を読み、不動産という世界があることを知りました。

思い返してみたら、実家で土地を保有していたり、祖母がアパートを持っていたり、不動産は身近な存在だったんです。そこから不動産の勉強を2017年の3月頃に始め、1棟目を購入したのはその年の12月。神奈川県に築15年ぐらいの物件を2500万円ほどで買いました。

親には事後報告でしたが(笑)。自分で考えてやっているならいいといった反応でしたね。今は3棟増えて、神奈川県と埼玉県に所有しています。

富治林:僕はもともと建物が好きで、大学では建築を学んでいました。実は辻さんと同じ大学で、1つ下の後輩なんです(笑)。その頃から、資産価値が落ちた不動産の再生をしたいという思いがありました。

そのために、現場を知る目的で大学卒業後は、管理の仕事から始め、ビルマネジメント、それからプロパティマネジメントの仕事に従事しました。そのうちに、人のものではなく自分のお金で当事者意識をもって不動産を運用したい、不動産にかかわるすべての人に喜んでもらいたいという思いが湧いてきたんです。

そこで、28歳のときに「30歳までに今の収入以上に稼げたら起業して独立しよう」と決めたことがきっかけとなり、賃貸経営の道に乗り出しました。

まず18年の12月に1棟目を購入し、現在は売却したものも含めると全部で10棟ほどです。最近では、築40〜50年経ったボロボロの物件を買って再生するというやり方をとっています。

うまく再生できれば、利回りもよくなりますし、新しい入居者さんも増え、近隣の方々も喜んでくれる。リフォームをお願いする工務店も、その地域で探すことにこだわっています。地産地消というか、地域でお金を回すイメージですね。利益といった「お金」よりも、地域貢献になるような「想い」があることをやる方が楽しいです。


左:辻 龍一(つじ りゅういち)/1988年生まれ、大阪府出身。大学卒業後、サラリーマンとして勤務を続けるなかで将来への不安を覚え、2017年に本業の傍ら不動産投資を開始。不動産投資を始めて3年程で、本業の給料を超える家賃収入を得ることに成功。現在はさらなる不動産規模拡大とともに、「COSOJI(こそーじ)」事業に携わる。DIYによる格安リフォームの客付けや、事業計画などの資料作成による融資付けを得意とする。

右:富治林 希宇(ふじばやし ねがう)/1989年生まれ、京都府出身。不動産、金融、IT業界での経験を活かし、不動産投資を始めて約2年で月のキャッシュフローは100万円を超える。住宅、ホテル、旅館、貸し会議室、パーティースペース、倉庫など、運用実績は多岐にわたる。2020年、“不動産業界の軽作業”と“地域住民のスキマ時間”のマッチングサービス「COSOJI(こそーじ)」を提供するRsmile株式会社を起業。

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この記事を書いた人

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