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査定から不動産会社選び、決済まで

マンションの売却の流れを7ステップで徹底解説、売却しやすい時期も公開します!

斎藤 岳志斎藤 岳志

2017/09/08

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マンション売却の流れを知っておこう


© inoumasa – Fotolia

マンション売却を成功させるための第一歩は、売却の流れを知ることです。

マンションは人生最大の買い物です。まして、マンションを売却するとなると、その手続きや流れを熟知している人というのは、ほとんどいないでしょう。

まずは、マンション売却までの流れを見てみましょう。

(1)売却価格の査定

(2)媒介契約

(3)売り出し開始

(4)内見の立ち会い

(5)購入申し込みと価格交渉

(6)売買契約

(7)決済・引き渡し

上記が、全体の流れです。マンション売却を考えたら、まずは不動産会社に売却価格の査定をしてもらうのですが、その前に、考えておいていただきたいことがあります。それは、「いくらで売りたいか」という希望価格についてです。

もちろん、その希望価格は単なる願望ではなく、現実的な価格であることが望ましいです。現実的な希望価格を決めておけば、不動産会社が出す査定価格が信用できるのか、また、どの不動産会社に売却を依頼すればいいのかを判断する基準になるからです。

現在では、インターネットで中古マンションの相場を調べることもできるので、一度ご覧になってみてください。

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中古マンションの相場を自分で調べるには? 誰でも簡単にできるプロのやり方

<ステップ1>マンション売却価格の査定

前述の通り、売却を決めたら不動産会社にマンションの査定をしてもらい、査定価格を出してもらいます。これは、マンションを売りに出すための第一歩というだけでなく、買い手探しのパートナーである不動産会社選びを兼ねる手続きになります。

そのため、最初から1社に絞ってしまうのではなく、2~3社の査定を受けて、査定価格や対応のきめ細かさなどを比較してみることをおすすめします。一度に数社に査定を依頼することができる一括査定サービスもあります。

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<ステップ2>不動産会社と媒介契約を結ぶ

売却を依頼する不動産会社を選んだら、媒介契約を結びます。媒介契約とは、売却や購入など不動産取引の仲介を依頼する際に結ぶ契約のことです(媒介契約には一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つがありますが、ここでは詳細は省きます)。

ついつい、高い査定価格を出してきた不動産会社と契約したくなりますが、本当に妥当な査定価格と言えるのか、マンション売却を任せられるだけの信頼できる相手なのか、複数の不動産会社を比較しながら見きわめたいところです。

これはおすすめしませんが、どんな不動産会社でも、どんな担当者でもいいというスタンスで、価格もこだわらないのであれば、査定価格が出てから1週間前後で不動産会社を決めることもできます。

ですが、不動産会社選びは非常に大切なので、週末のお休みなどを利用しながら動かれる場合は、最低でも2~3週間くらいかけて慎重に検討したほうがいいでしょう。


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<ステップ3>売り出し価格を決めて、いよいよ売り出し開始

不動産会社と媒介契約を結んだ後は、実際に市場に売り出すときの価格である売出価格を決めて、いよいよマンションの売り出しです。

売りに出されたマンションの情報は、レインズ(不動産会社しか見られない物件情報データベース)に登録され、不動産会社の間で共有されます。また、インターネットのポータルサイトに広告を出す、新聞の折り込みやポスティングなどでチラシをまくといった販売活動が行なわれます。

専任媒介契約、専属専任媒介契約を結んでいる場合、不動産会社は販売活動の状況を売り主に報告する義務があるので、どのような販売活動が行なわれていて、どれくらい問い合わせが入っているのか、チェックを入れるようにしましょう。

<ステップ4>内見の立会いと注意点は?

売出価格が高すぎるようなことがなければ、1〜2週間以内には内件の申し込みがあることでしょう。物件を見ずに購入を決める人はいないので、売却を成功させるために、内件はとても大切なステップとなります。

ここで気をつけていただきたいのは、内見に備えて部屋の整理整頓や掃除をしておくことです。内見に訪れた人は、「このマンションで生活したらどんな感じだろう」とイメージしながら、家具の配置や水回りの使い勝手などをチェックしていきます。

家具や荷物は最低限のものにして、少しでもいい印象を与えられるように準備しておきましょう。

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<ステップ5>購入申し込みと価格交渉


© oka – Fotolia

内見者がマンションを気に入って購入する気になった場合、購入希望価格が書かれた購入申込書が届きます。購入希望者にも「この金額で買いたい」という希望がありますから、値引きを求められるケースが多いです。

価格に隔たりがある場合は、自分たちがどこまで譲れるのか、また購入希望者はどこまでなら歩み寄れるのか、価格交渉を行なうことになります。

価格交渉は、購入希望者と直接やり取りするとなるとまとまる話もまとまらないということになりかねませんから、不動産会社を通じて行なうのがいいでしょう。不動産会社の腕の見せどころでもあります。

売り出しをしてから内見、価格交渉がまとまるまでは、タイミングにもよりますが、おおよそ平均すると3カ月くらいかかることが多いです。

<ステップ6>売買契約を結ぶ

価格交渉がまとまって合意に至れば、いよいよ売買契約を結ぶこととなります。契約書の内容については、契約日までにチェックしておくようにしましょう。

契約時には買い主から手付金を受け取り、残金の決済と引き渡しを行なう日を決めます。

ここで重要なのが、買い主の住宅ローン審査が問題なく通るかという点です。買い主が現金一括購入するのであれば問題ありませんが、住宅ローンの審査が通らなければ、売買契約はキャンセルということになってしまいます。

通常、売買契約を結ぶ時点では、住宅ローンの事前審査は終わっているので、大きな問題がなければ本審査も通る可能性が高いのですが、無事に本審査が終わって、住宅ローン融資の承認が下りるまでは気が抜けないというのが正直なところです。

なお、決済・引き渡しまでは、契約日からおおよそ1カ月後くらいになるのが一般的です。売却に向けて動き始めてから実際にマンションを引き渡すまで、4~6カ月くらいかかると考えておくといいでしょう。

<ステップ7>決済・引き渡し

決済日当日は、売り主、買い主のほか、不動産会社の担当者や司法書士が金融機関に集まって手続きが行なわれます。

売却するマンションに住宅ローンが残っている場合には、受け取った代金で一括返済を行ない、抵当権を外してもらいましょう。他人の抵当権がついたままのマンションを買う人はいませんから、決済当日に抵当権を外してもらえるよう、あらかじめ司法書士に依頼しておく必要があります。

手続きが終わったら鍵を買い主に渡して、引き渡しが完了します。この時点で、売却は完了ですので、決済日までには引越しをすませて、マンションを引き渡せる状態にしておかなければなりません。

なお、マンションを売却したら確定申告を行ないましょう。自宅マンションの売却には税制上の優遇措置があるので、売却益が出た場合でも税金を納めなければいけないケースは滅多にないと思われます。また、売却損が出た場合には、所得税の還付を受けられることがあります。

マンション売却に適正期間はあるの?長すぎるとよくない?
マンションが売れるまでにどれくらいの期間がかかるのかは、質問を受けることが多い項目のひとつです。

こればかりは、購入希望者とのマッチングが成立するタイミングにもよるので、どのくらいかということは一概には言い切れませんが、売り出しから3カ月以内に売却が決まるというのがひとつの目安になります。

それ以上の期間が経過したからといって、悪い物件だというわけではないのですが、買い主側からは反響が少なく人気の薄い物件だと見られてしまうことが多くなります。

そうなると、売出価格から値下げをしないと購入申し込みが入らないといったことにもなりかねず、売却期間が長くなりすぎるのもマイナスになってしまいます。

なかなか売れない原因のひとつとして、価格が高すぎることがあげられます。だからこそ、不動産会社がいくらの査定価格を出すか、また実際に売出価格をいくらにするのか、相場からかけ離れることのない金額を設定することが大切と言えるでしょう。

マンションは何月に売りに出すのがベスト?

最後に、マンションを売りやすい時期について見てみましょう。

購入希望者が多い時期であれば、反響も多くなります。もちろん、売り手側の事情があるので、どの時期がベストかは一概に言い切れませんが、売りやすいという点で言えば、「人の動く時期」を意識するといいでしょう。

不動産業界では、1〜3月が繁忙期と言われますが、4月の入学や入社、転勤などの異動に合わせて新居を探す人が多いからです。また、4月の次に人が動くのは10月と言われています。ですから、そのタイミングに合わせてマンションを売りに出すのが、売りやすいと言えるでしょう。

前述したように、マンションを売り出してから引き渡しまでは、4~6カ月程度かかると見ておいたほうがいいので、4月に合わせるのであれば、前年の11~12月に売り出すのがおすすめです。また、10月に合わせるのであれば、5~6月がベストと言えるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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