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不動産の仲介手数料に注目!

3000万円の中古住宅を購入、諸費用を100万円安くする方法とは?

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物件価格のほかにかかる「諸費用」とは?

住宅の購入を検討する際には、資金計画を立てるのが一般的ですが、その際に多くの人が「こんなにかかるの?」と驚くことになるのが「諸費用」といわれるお金です。

住宅購入に必要なのは、物件価格だけではありません。物件価格とは別に、税金や手数料などの、いわゆる「諸費用」が必要になります。

この諸費用を含めると、3000万円の中古物件を買った場合、支払う金額はいったいいくらくらいになるのでしょうか。

結論から申し上げると、物件価格が3000万円であれば、だいたい3180万〜3300万円ほどが必要になるといわれています。

物件価格とは別に準備が必要な諸費用ですが、具体的にはどんな費用があるのかを見てみましょう。

諸費用は大きく分けて、「金融機関」に支払うお金、「司法書士」に支払うお金、「税金」として支払うお金、そして「不動産会社」に支払うお金の4つがあります。図1にまとめましたので、参照してください。

一般的には、これらの諸経費として必要な額は、中古物件の場合で物件価格の6〜10%になるといわれています。ですから、先ほどもお伝えしたように、3000万円の中古住宅を買ったら、単純計算で諸経費は180〜300万円ということになります。

もちろん、あくまでも「一般的にはそれくらい必要といわれている」ということです。多少の上下はあるものと考えて、物件価格が3000万円といっても、購入予算としては、合計3500万円弱と想定しておいたほうが安心といえるでしょう。 

(参考記事)
中古住宅を購入するとき、物件価格以外にかかる費用は何がある?

仲介手数料とはどんな費用なのか?

物件価格、諸費用含め住宅購入はとても大きな買い物です。購入する際は「少しでも出費を抑える方法はないか」とは考えることでしょう。

といっても、物件価格は売り主が決めているものであり、交渉の余地があるとはいえ、値引きにこだわりすぎると、「だったらほかの人と契約します」と契約そのものが成立しない可能性もあります。

また、不動産取得税など税金の不払いは許されるものではありません(物件の規模などによっては、不動産所得税の適用税率が下がる「軽減税率」を使える場合がありますが、軽減税率と税金の不払いはもちろん異なるものです)。

そこで注目したいのが、不動産会社に支払う「仲介手数料」です。

実は仲介手数料に注目することで、3000万円の物件購入にかかる諸費用を50万〜100万円程度、引下げることが可能なのです。

そこでまずは、仲介手数料とはどんな費用なのかというところからご説明しましょう。

仲介手数料とは、売買取引が成立した際に、その取引を仲介した不動産会社に支払う成功報酬のことです。売り主、買い主のそれぞれが、自分が仲介を依頼した不動産会社に支払う仕組みになっています。

ちなみに、売り主、買い主のそれぞれが別の不動産会社に依頼をしている場合、つまり契約を仲介する不動産会社が2社の場合、こうした取引を不動産業界では「片手取引」と呼んでいます。

一方、1社の不動産会社が売り主、買い主の双方から依頼を受けた場合、つまり間に入る不動産会社が1社の場合の取引を「両手取引」と呼びます。両手取引の場合、不動産会社は売り主、買い主の両方から仲介手数料を受け取ることができます。

両手取引と片手取引については、別の記事(「中古住宅がブームのいま、家を売ると大損する3つの理由」  「業界の裏を知る私が教える、不動産一括査定の賢い使い方」 )に詳しくまとめてありますので、そちらを参照してください。

(参考記事)
中古住宅がブームのいま、家を売ると大損する3つの理由

業界の裏を知る私が教える、不動産一括査定の賢い使い方

仲介手数料はどれくらいかかるの?

この仲介手数料ですが、一体いくらかかるのでしょうか。実は、不動産会社が仲介手数料をどれだけ受け取れるのかは法律で決められています。

といっても、具体的な金額が決められているわけではなく、「上限」が定められています。そして、ほとんどの不動産会社が、その上限額の仲介手数料を受け取っているのが現状です。

 それでは、仲介手数料を求める速算式を見てみましょう。

物件価格が高いほど仲介手数料の額は高くなる

仲介手数料は、次の速算式で求められます(物件価格が400万円を超える場合)。

仲介手数料=(物件価格×3%+6万円)+消費税

3000万円の中古住宅を購入した場合、売り主、買い主が支払う仲介手数料は、

(3000万円×3%+6万円)+消費税=103万6800円

となり、5000万円の物件の場合だと、

(5000万円×3%+6万円)+消費税=168万4800円

となります。

3000万円の物件と5000万円の物件で、不動産会社の手間が大きく変わることはないのですが、物件価格の3%というルールなので、物件価格が高ければ高いほど仲介手数料の額も高くなるのです。

それはともかく、仲介手数料と一言でいっても、物件価格とは別に、大きな額を支払わなければいけないことを知っておいてください。

仲介手数料がかかる物件、かからない物件

実は仲介手数料は、不動産の売買契約を結んだら必ず支払わなければいけないものではありません。

「不動産会社が、どのような立場で不動産取引に関わったか」によって仲介手数料が発生したり、しなかったりするのです。

この「不動産取引における不動産会社の立場」を、「取引態様」といい、次の3つがあります。

(1)売り主

(2)代理

(3)仲介

このうち、仲介手数料が発生するのは、取引態様が「仲介」の場合だけで、「売り主」「代理」の場合は、仲介手数料はかからないのです。

「売り主」は、不動産会社が自ら所有する土地や建物を売る場合で、売り主である不動産会社と買い主との直接取引になります。

また「代理」は、売り主の代理人であることを意味します。「代理」の代表例は、新築マンションの販売です。デベロッパーとよばれる開発業者が「売り主」になり、デベロッパーの子会社などが「販売代理」を行なうケースが大半で、仲介手数料はかかりません。

そのため、仲介手数料の負担軽減だけを考えるなら、取引態様に注目して、不動産会社が売り主になっている物件を購入するのもひとつの方法です。

ただし、個人の売り主から購入した場合には消費税はかかりませんが、不動産会社から購入した場合は消費税がかかることは知っておいてください(土地代には消費税はかかりません)。

ですから、仲介手数料がかからないからという理由だけで、不動産会社が売り主になっている物件を選ぶというのはおすすめできません。

ちなみに、不動産会社には取引態様を明示することが法律で義務づけられています。そのため、不動産広告には必ず、取引態様を明示する欄があるはずですので確認してみてください。

仲介手数料を割引している不動産会社に注目

最近では、インターネットによる集客で広告宣伝費を抑える、路面店舗を構えないことで事務所費用を抑える、といったコスト削減を行なうことで、仲介手数料の割引を行なっている会社が増えているのをご存知でしょうか。不動産売買をめぐる環境が、刻々と変わっているということでしょう。

こうした仲介手数料割引の不動産会社に仲介を依頼するというのも、消費者にとっては賢い選択といえるでしょう。

先ほど見たように、3000万円の物件でいえば、仲介手数料は約100万円ほどかかります。

ですが、仲介手数料半額の不動産会社であれば、約50万円が割引になります。なかには、仲介手数料が無料という会社もありますので、そうした会社を利用すれば諸費用のうちの約100万円が削減できます。

たとえば、インターネットの物件紹介サイトで見つけた中古住宅が気になるといった場合、仲介手数料割引の不動産会社に「この物件を扱うことはできますか?」と問い合わせをしてみるのもひとつの方法といえるでしょう。

同じ中古住宅を買うのに、A社に頼むと仲介手数料は上限額を取られるけれど、B社に頼めば仲介手数料が半額になるといった現象が起きているのが、いまの不動産業界なのです。

仲介手数料割引の不動産会社のサービスはいい? 悪い?

ですが、こうした割引を行なっているのはそれほど規模の大きくない会社がほとんどで、誰もが名前を知っているような大手不動産会社では、ほとんどの場合、上限の仲介手数料を取っているようです。

そうなると、手数料割引の会社に仲介を依頼して大丈夫なのか、安かろう悪かろうのサービスにならないかと心配される人もいることでしょう。

1件あたりの利益は減少するものの、それを承知で行なう“仲介手数料割引”という取り組みは「カスタマーファースト(顧客優先主義)」と呼べるものですが、サービスが悪ければ消費者からそっぽを向かれてしまいます。

それは、仲介手数料を割引する不動産会社であっても、これまで通りに上限額を受け取る会社であっても同じことでしょう。

実際、残念なことに仲介手数料の割引をただ、集客の手段とだけ考えており、後からいろいろ理由をつけて手数料のアップを求めたり、手数料とは違う名目で費用を請求したりといったこともあるようです。

ですから、仲介手数料の割引をしている、していないに関わらず、サービスの善し悪しは、その会社次第ということがいえます。

手数料を割引している不動産会社とのつきあい方については、別の記事(「なぜ、あの不動産会社は『仲介手数料ゼロ』でも儲かるのか?(売買編)」 )に詳しくありますので、ぜひ参考になさってください。

その会社が信用できるかどうかを判断するのは、その会社のサービスを受ける消費者です。消費者のひとりとして、安心してつきあえる不動産会社を選びたいですね。 

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この記事を書いた人

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