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後悔しない建売購入の基礎知識(7/9)

不動産会社を訪問したときはここで信頼度をチェックする

菅 正秀菅 正秀

2016/03/24

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まずは「広告」で信頼度をチェック

不動産会社の信頼度に直結するもののひとつとして、「広告」があげられます。その会社がどのような広告をつくっているかをみれば、最低限の倫理感を持っているかどうかがわかるのです。
実は、不動産の広告には、さまざまな法的規制があります。その規制をしっかり守っているか、広告を見た人に誤解を与えない表現を使っているかなどをチェックしましょう。

では、具体的に広告の規制について見て見ましょう。不動産の広告には、以下のような決まりごとがあります。

(1)禁止表現
・「完全」「完璧」など欠けることがまったくないことを意味する表現
・「日本一」「抜群」など優位性を意味する表現
・「最高」「最高級」など最上級を意味する表現
・「特選」「厳選」など選別したことを意味する表現
・「お買い得」「格安」など著しい安価を意味する表現

(2)表示のルール
・交通…徒歩時間は1分80メートルで表記
・融資…「提携ローンあり」など漠然とした表記は要注意、金融機関名が明記されているか確認を
・取引形態…「売り主」か「仲介」(か「代理」)かをチェック、仲介の場合は手数料がかかる

このような決まりことを守らず、いい加減な広告つくっている会社は、信頼できる会社かどうか、企業姿勢に疑問があるといえるでしょう。たとえば、施工に問題があったり、トラブルが起きた場合にまともに対応しなかったりという悪質な業者の可能性があります。
たとえば、徒歩で20分かかるのに10分と表記したり、取引形態を明確にしなかったりする会社を信用できるでしょうか?

不動産広告から読み取れることは、たくさんあります。決まりごとをしっかり守っている会社は、信頼できる会社と考えていいでしょう。

実際に会社を訪問したときのチェックポイント

不動産広告などで気になる物件があったときには、その販売会社についてもしっかりチェックしておきましょう。
そして、「この会社は信頼できる」と判断したときは、実際にその会社を訪問してみることです。その際には、事務所がどのようになっているかをしっかりチェックしましょう。

実は、宅地建物取引業法によって不動産会社の事務所には、整備しておくものなどがルールとして決められています。

まず、不動産業を行なうには都道府県知事の許可は必要なので、その許可標識を掲示することが義務づけられています。
また、仲介手数料の限度額や事務所で働いている人の名簿などは常備し、閲覧希望があった場合は開示することも義務づけられているので、そのような書類が整備されている会社かどうかを確認しておきましょう。

もちろん、事務所はもちろん周辺の清掃は行なわれているかなど、お客さんを迎え入れる体制がしっかりしているかもチェックしたほうがいいポイントです。

会社内の雰囲気も重要

そして、会社内の雰囲気や担当者の対応もチェックしておきましょう。営業ノルマが最優先されている会社は常にピリピリした空気が漂い、契約の可能性が高い場合は急かされ、逆に低い場合は軽くあしらわれることもあります。

また、予約を入れて訪問する場合は、受付で予約をしていることがスムーズに伝わるかどうかなどコミュニケーションが円滑かどうかも大切なチェックポイントです。そのほか、担当者がすぐ出てくるか、マナーや言葉遣いはしっかりしているかなどは確認しておきたいところです。

いずれにしても、不動産会社を選ぶときには、法令をしっかり守りコミュニケーションに問題のない会社を選ぶのが、後々のことを考えても賢明です。

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この記事を書いた人

株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。

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