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奥深き畳の世界 “畳デザイナー”山田憲司氏が紡ぎ出す驚愕の畳アート

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畳職人・畳デザイナーの山田憲司さん

日本人の心ともいうべき畳。

いぐさの香りをひとたび嗅げば、やはり心がなんとなく落ち着く。しかし、畳のある和室の人気はイマイチだ。最近の分譲マンションでもよほど部屋数が多くない限り、和室にお目にかかることは少ない。

しかし、和室好きな人ももちろんいる。そんな和室愛好家や、和室でのリフォームでさほどお金をかけずに印象を変えたいという人に人気なのが琉球畳だ。色合いが微妙に違う正方形の畳を格子状に並べることで、少しモダンな感じになる。

とはいえ、最近の住居では、畳のある和室はめっきり少なくなってしまった。

畳はこのまま滅びゆく運命なのか――。否、ここに畳の常識を覆し、アートにまで昇華した人物がいる。

畳デザイナーの山田憲司さんだ。

山田憲司さんは、岐阜県羽島市で明治2(1869)年から畳店を営んでいる「山田一畳店」の5代目。和室の人気低迷、そして畳の需要が減少しているなか、日本オリジナルの伝統産業、いや文化でもある「畳」を盛り上げるべく、2年前より、さまざまな空間に対応することができる畳を試作。畳職人・畳デザイナーとして、その可能性を広げている。

山田憲司さんの作例を見ていこう。


城崎温泉・炭平別邸  


 201枚の畳を組み合わせたという「龍の畳」


石型調のデザイン


ラグマットのような畳も 

特に「龍の畳」が凄まじい。201枚もの畳を使用したというから尋常ではない。これを見るに、畳でどんなものでも表現できるのだろう。

このように畳の魔術師ともいえる山田憲司さんが、12月に渋谷で個展を開催する。そこでは、六角形(ヘキサゴン)の畳を使用し、それらを回転させ、光の反射を利用することで3段階の色の濃淡を表現。そして1000パーツものヘキサゴンを組み合わせ、「人の顔」から「ドクロ模様」「金魚」、さらに組み替えることで「文字」を表現する世界初のライブパフォーマンス「無限畳」を行うというのだ。この「無限畳」、どのようなものか、まるで想像がつかないところが、逆に好奇心を刺激される。

畳、そして日本文化を愛する人は、ぜひチェックしてほしい。 

アートイベント「畳の個展2020」
日時:2020年12月16日~12月20日 11時~19時(最終日のみ16時まで)
会場:弘重ギャラリー
アクセス:渋谷区恵比寿南2丁目10-4 ART CUBE EBIS B1F
入場料:無料

 

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この記事を書いた人

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