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環境アレルギー対策で、さらに健康増進! 第14回 「喘息、花粉症の人が安静できる室内環境とは」

加藤 美奈子加藤 美奈子

2021/03/18

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イメージ/©︎Kwanchai Chai-udom・123RF

身体疲労が高くなる喘息、花粉症

喘息、花粉症の方は、咳、鼻水などの症状が起こると体に変化が出ます。それは顔、首、背中、胸の筋肉が硬くなるからです。理由は、鼻水をすするときは、顔の筋肉、首の筋肉を使い、咳やくしゃみをするときは、加えて腹筋、背筋を使い、肋骨周りの筋肉が緊張し硬くなります。

その体をいたわる方法には、休息(安静)があります。適度な運動も必要ですが、症状が悪化しているときは安静の優先順位が上がります。

私の経験上、私の子ども2人が幼少期に重度な喘息患者で約7年間闘病生活をしていたこと、そして20年間、整体師として約1万人のお客様の施術をしたことから、さまざまな年齢やタイプの症状が分かります。

咳をする人たちは、背部が硬い方が多く自覚症状には痛みと、コリ感、だるい、重いなどがあります。

整体にお越しになる方は、咳の一番ピーク時は来院されず、症状がある程度落ち着いてからお越しになります。そのときに身体疲労が非常に高くなっています。

また、子どもの喘息発症があったとき、昼間は無症状でも夜間になると鼻づまりから咳や咳き上げ(咳をしながら嘔吐する)を何度もしていましたので寝室環境はとても重要と個人的には思います。

今回は、皆さんが住んでいる場所の室内環境づくりの情報を提供いたします。

おすすめの室内環境づくり 6つのポイント

①寝室の布団またはベッドは、体の歪みが出るときも体の重さで調節できるものを選ぶと体は安楽です。例えば咳をするときは体がうずくまったり、横向きになったりします。腰や肩の部分が沈むものを選ぶほうが、背骨は自然な歪みとなり呼吸がしやすくなるのでおすすめです。

②咳を頻回にするので室内に物はあまり置いていない状態にした方がよいでしょう。咳をすると飛沫が2メートル飛ぶといわれています。咳により周囲のものに飛沫が付着しないためと、埃が空中に舞うことを避けるために清潔で片付けやすい環境を作りましょう。

③湿度は60%程度、温度は夏で27℃前後、冬で20℃前後に保つと体が緊張しないのでおすすめです。空調が整った場所で生活しましょう。寝室は、布団があるので冬は設定温度よりも低い状態でも大丈夫です。

④窓は綺麗にしましょう。綺麗な空気を外から取り入れる場合、網戸を使用することが多いですが、その網戸に汚れが付着していると汚れた空気に変わってしまうので定期的に清掃しましょう。

⑤おすすめ枕は、自身の頭の大きさより3倍ほどある面積のものがよいでしょう。理由は、顔を左右横に向いたときも安定感があるからです。また、首の傾きで、最適な枕の高さは変化します。その首の傾きは、筋肉の硬さで状況が変わります。枕が無い状態や高さが高すぎる枕は首に負担がかかりますので、自身に合ったものを選びましょう。そして3年たったら交換をおすすめします。清潔感、弾力は年々低下していくからです。

⑥喘息などで呼吸がしにくい場合は、起坐呼吸をするのがおすすめです。腰から頭の部分を起こすような姿勢にしましょう。


©︎ながれだあかね

また、自動でギャッチアップできるベッドもおすすめです。 


©︎ながれだあかね

このように、呼吸状態が悪いときは、より充実した寝室の場所づくりが大切です。病気になってから準備することはできませんので、体調のよいときに事前に考えておきましょう。

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この記事を書いた人

春日井環境アレルギー対策センター 代表

子どもがアレルギー起因の喘息で入退院を繰り返した経験から、2011年にアレルギーをもつ子どもの育児をサポートする任意団体を設立。2018年、春日井環境アレルギー対策センターを設立し、健康住宅建築や既存建築物の空気質測定、室内空気環境品質検査認証などを中心に事業展開。アレルギー患者を一人でも減らすべく日々活動している。資格:看護師、環境アレルギーアドバイザー、シックハウス診断士

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