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部屋全体の統一感 調和を引き出すインテリア雑貨の並べ方

MieMie

2021/09/08

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イメージ/©︎followtheflow・123RF

雑貨の上手な活用とは?

インテリア雑貨・小物は、その選び方によって部屋全体の雰囲気を大きく変えます。そのため居心地のよい空間作りを仕上げるためのインテリア・オーナメント(日々の生活に楽しさをもたらしてくれる生活小物や装飾品)として大きな役割を持っています。

生活空間のなかにはさまざまな物が置かれ、それらは、そこで暮らす人にとっては意味があるもの。一見、趣味・嗜好物が雑然と置かれているように見えても、重要な意味を持っていることがあります。

とはいえ、居心地の良い空間作りをするうえでは、テーマやベースになっている色彩、素材、家具調度品に対して、それらを演出するインテリア雑貨・小物は、生活者の好みや感性をよく考慮したうえで選ぶことが大切です。

そして、空間全体の統一感を出すために家具、調度品とインテリア雑貨・小物のデザインや素材、色調をバランスよく調和させ、配置された物同士に共通の関連性があるように見せることがポイントとなります。

インテリア雑貨・小物の具体的なアイテムとしては、置き時計、掛け時計、ステーショナリー(文房具)、カレンダー、灰皿、花瓶、花器、傘立て、屑入(ゴミ箱)、クッション、タペストリーなどが挙げられます。

これらは生活者の好みを個性的に強く表現し、スタイルも魅力的なものが多いですが、伝統的なスタイルを基調に、統一されたインテリア雑貨・小物を揃えたスタイルも大変美しいものです。

例えば、フレンチカジュアルスタイル、シャビーシックスタイル、オールドイングリッシュスタイル、オールドアメリカンスタイル、オリエンタルスタイル、シノワズリースタイル、インディアンスタイル、アラビックスタイル、ペルシャンスタイルなど、さまざまなスタイルがあり、生活者の好みやイメージに合ったインテリア雑貨・小物の選出が必要となります。

次ページ ▶︎ | インテリア雑貨の魅力を引き出す配置 

インテリア雑貨の魅力を引き出す配置

インテリア雑貨・小物は「置き方」「配置の仕方」で何倍にも魅力的なアイテムに変貌します。

基本は目線と同じ高さに配置すること、重量感を感じさせるアイテムは下方に、軽さを感じさせるものは上方に配置させることです。そして、それぞれのアイテムに適した置き方をすることです。

具体的には「シンメトリー配置」「トライアングル配置」「キャニスター配置」「余白配置」などは、とてもシンプルな方法なので誰もが覚えやすい簡単なディスプレイ方法です。

シンメトリー配置

「シンメトリー配置」は、同じ形の雑貨が複数あった場合には単に並列するだけではなく「物」を挟みながらシンメトリー(左右対称)に配置させて動きを付けることです。「物」は何でも構いません。

小さな植木や、おもちゃのミニチュア、石など何でもいいのですが、「物」を挟むことでテンポが生まれ、目を楽しませてくれます。

トライアングル配置

「トライアングル配置」は、高さの違うインテリア雑貨・小物を奥行が生まれるように3角形に配置し構成を楽しむ方法です。

一番背の高いアイテムを後方に置いて、手前側に中、小、それぞれの高さのアイテムを配置します。同一のアイテムよりも、異素材のような異なったアイテムのほうが躍動感や変化が生まれ、目や脳に適度な刺激が加わる、味のある配置方法です。

高低差が出にくい場合には洋書やキレイな装飾の箱などを重ねてアイテムの置き台にして補うとオシャレに見えます。

次ページ ▶︎ | キャニスター配置

キャニスター配置

「キャニスター配置」は、インテリア雑貨や小物をキャニスター (瓶)に入れて並べる方法です。

貝殻、シーグラス、小石、ビー玉、プチ・サボテン、エアー・プランツなど、そのまま飾ってもいいインテリア雑貨・小物をキャニスター(瓶)に入れることで1つ1つが細かく、まとまりのないアイテムに統一感を与え、ただ置くだけでは散らばってバラバラになってしまうアイテムをキレイに、まとまりのある1体のアイテムへと変貌させてくれます。

余白配置

「余白配置」は、1つの場所に、ありったけの雑貨をディスプレイすると余裕が感じられなくなってしまいます。そこでディスプレイする際には余白を意識することが必要です。余白があると「ゆとり」が生まれ、オシャレに洗練されて見えます。

大きな家具は、なかなか変えることが難しいかもしれませんが、好みのインテリア雑貨・小物を選んで飾るのは比較的簡単です。

おうち時間を長くすることを推奨されるようになった今、好きなものに囲まれたライフスタイルは心を豊かにし、日々の環境の中での和みや癒しのヒントに繋がるのではないでしょうか。

次回は「絵画、写真、彫刻、工芸品」についてのお話です。

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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