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食材や季節、色、形…懐石料理に見る日本文化のテーブルウェア(1/2ページ)

MieMie

2021/05/06

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イメージ/©︎paylessimages・123RF

スタンダードな懐石料理の流れ

今回は日本文化のテーブルウェアのお話です。

日本料理でのおもてなし料理というと、やはり「懐石」が思い浮かぶのではないでしょうか。

「懐石」は単に料理のみならず茶道を通じて日本伝統文化の精神をも表現する、とても洗練された食事様式です。

「懐石」は安土桃山時代の茶道の創設者である「千利休」がお茶を美味しくいただくために考案した献立で、「懐石」という名称は体を温めて空腹をやわらげる程度の食事という意味があります。

由来は当時の禅宗の修行僧は昼食以外を取ることが許されていなかったため、寒夜の修行の際には「懐」に温めた「石」を入れてカイロのように使用しながら空腹をしのいだという逸話からきているものです。

本来、「懐石」とは茶道のお茶の前に出される簡素な料理を指し、茶道の世界では、お茶で客人を招く際に食事も供するのが正式な「もてなし」で、この「もてなし」が本来の「懐石」です。

しかし、現代では料亭や高級旅館などで扱われる品数が多く贅沢な材料を使ったコース料理(会席料理)も「懐石料理」と呼ばれ、千利休」が考案した本来の伝統を受け継いだ簡素な「懐石」は「茶懐石」ともいいます。

「懐石」「茶懐石」共に調理方法と食材の扱い方には古くからの「しきたり」と工夫があって、使用される食器や箸、折敷(おしき)類を総称して「懐石道具」と呼び、調理方法も含めて沢山の作法(食事礼法)があります。

ここではスタンダードな「茶懐石」の流れを紹介します。

まず、スターターとして折敷/おしき(膳とも呼ばれる数口程度のご飯と1汁1菜”いちじゅういっさい”と呼ばれる 汁=汁物と、菜=おかず)から始まります。

具体的には、お膳に乗せられた各器には、ご飯+1汁+1菜(向付・むこうづけ/なますなど)が盛られていて、その後、次々と料理が追加されるスタイル(コース料理)です。

・2菜(煮物碗・にものわん)
・3菜(焼き物/切身の焼魚など)
・強肴/しいざかな(炊き合せなどが該当するが”強肴”自体はコースに含まれない場合もある)
・箸洗/はしあらい(吸物/すいもの)
・八寸/はっすん/オードブル
・香の物/こうのもの 漬物
・湯桶/ゆとう 焦げ湯(米をキツネ色に香ばしく炒ってお湯を注いだもの)

以上の順で食事が終了し、食事が終わると、お菓子が出されて、抹茶の饗応に移る流れです。

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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