マンション投資、金融機関からの融資を引き出すポイント(2/2ページ)
斎藤 岳志
2021/02/11
情報は隠さず開示が融資への近道
会社員の方が、立場的に金融機関からアパートローンを借りやすいということはありますが、自営業(フリーランス)の方が融資を受けられないというわけではありません。
しかし、会社員であろうと自営業であろうと、融資をうけるにあたっては、ポイントになることがあって、それは自らの情報を多く伝えるということです。
例えば「宅地建物取引主任者」「ファイナンシャルプランナー」といった資格を持っていればそれらは記載しておいて損はありません。また、不動産についての知識がまったくないわけではないということもアピールできます。
また、転職をされた方や自営業であっても、以前にどんな会社に勤めて、今はどんな仕事をしているか。とくに同じ仕事や業種というのもプラス材料です。さらに可能な限り、家族や世帯全体の資産を開示しておくこともプラス材料になり融資を受ける可能性が高くなります。
何といっても金融機関にとっては、返済ができなくなるデフォルトになることを避けたいわけですから、返済が滞る確率が下がる、資産があることはどんなことでもプラスになります。
ですから、配偶者がいて、その方が会社員や自営業(フリーランス)はもちろん、パートやアルバイトでも収入があれば、これもプラスになります。
自分の資産状況、さらに親族の資産状況を開示されることに抵抗感を持つのも理解できますが、これは覚悟を決めて開示するこをおすすめします。
また、配偶者のいる方で、内緒ではじめようとする方もいます。しかし、こうしたことは隠していても、のちのち何かのきっかけで分かってしまうことも多いと思います。
そして、中古マンション投資は“ヘソクリ”預金や株式投資ではありません。“投資”とはいっても、数百万~数千万円単位の元手資金を用意、あるいは借金をしてはじめる大家業、賃貸業というビジネスに他なりません。
実際に中古マンション投資をするのであれば、きちんと家族の理解を得て、協力してもらったほうがスッキリとした気持で取り組むことができ、大家業を継続しやすいのではないかと感じます。
現在、アパートローンは、受けづらいといわれています。そのため融資が受けられないこともありますが、金融機関によって融資の審査には違いがあるので、1つの金融機関がダメでも違う金融機関では大丈夫というのはよくあること。諦めずにトライしてください。
その際に不動産を得意にしているFPなどの相談するのも1つの方法です。
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。