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「過去の事件簿」 その2

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今回のお話は、本題に入る前にちょっとした予備知識が必要なので、その話から始めたいと思います。予備知識と言いますのは、不動産業界の労働環境の事です。ここを理解して頂いてもらわないと、話が分かりにくいと思います。

 

不動産業界の労働環境は、一言で言いますと劣悪と言う言葉が 非常に適切です。どれ程 劣悪 かと言いますと~

 

※ 殆どの会社が、未だに軍隊方式の上下関係!

 

~信じられない方々も沢山いるかと思いますが就業時間は、朝7:00頃から深夜1:00、2:00までは当たり前。勿論、残業代などは 無し!責任者は、責任をとらず部下に責任を押し付けトラブルが起きると、殆どの場合 営業個人の自腹! 従わない者は、即日 クビ! 不動産業界だけではないでしょうが、酷い環境である事は、間違いありません。ありません。 ごく一部の会社を除いて...。

 

~では、何故こんな会社で我慢しながら働いているのかと言えば、「業界内では何処へ行っても同じ」 という諦め「労働基準監督署」 へ行っても中小の規模の会社が多く、殆どの場合 取合ってもらえない。「多勢に無勢」 と諦めざるをえない環境以上の様な環境で働いている方が大勢いるわけですが想像できると思いますが、殆どの社員は 上司や会社の顔色を伺いながら仕事をしているという事です。非常に良くない事ではありますが、これが現状です。

 

これをふまえて~このお話も10年程前の事になります。ある営業さんが、お客様の要望で 土地の仲介 をしました。お客様との打ち合わせもスムーズに進み、営業さんが提案した物件も お客さんの希望にもあって良い雰囲気で手続きは進んでいきました。

 

今回のお客様の 土地購入 は、既にお客様が決めている 某建設会社 で建物を新築する為に購入するものです。しかし、事件は起きてしまいました。

 

どんな内容かといいますと~お客さんの決めていた 建設会社 が、建物を建てる為に 調査をしていたところ、「土壌汚染対策法」 に関係する土地だという事が、判明しました。この事が、どれくらい大変な事かと言えばこの土地の 土壌汚染の改修費用 は、約3000万円掛かるほどの事件だということです。

 

費用の内訳は、約30坪の土地の地表から20mの地中までの土そのものの入れ替えです。約2000㎥の土の入れ替えです。約300台を大幅に超える 10t ダンプが必要です。大変な事です。

 

この土地が汚染された状況は、旧建物がクリーニングの工場であった事に起因しています。東京都の条例で、クリーニング(特にドライ・クリーニング)の場合、揮発性の薬剤を多量に使い、昨今以前は特に規制などもなかった為に、薬剤廃棄も管理されていませんでした。この経緯からクリーニング工場等を営業していた土地の取引に対して、厳しい規制がかかっています。

 

更に、その営業さんはこの事実を知っていました。原因は、冒頭に説明した 劣悪な職場環境 の為上司などの圧力を恐れ、また 営業さん自身の営業成績が上がっていない事 で早く契約したい事と、根拠のない 「大丈夫だろう」 でした。

 

~事の顛末~

 

汚染土壌の入れ替え費用は、仲介会社の負担。営業さんは、結果 退社せざるを得ませんでした。お客さんは、多少の時間的ロスだけで済みました。しかし、一歩間違えるととんでもない事になっていたかもしれません。結果だけで考えれば、まだ良かった方ですが冒頭の事実の影響は深刻です。

 

みなさんも、参考にしてください。

 

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売主と直接コミュニケーション取れるので気になることは事前に確認して購入すれば安心です。
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この記事を書いた人

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