「住宅新報」に掲載された消費税増税対応策!?
ウチコミ!タイムズ編集部
2013/07/29
来年4月から消費税増税(5%→8%)が予定されています。以前もご紹介しました、不動産業界の業界紙、「住宅新報」に掲載されていました、記事内容からお話しします。「給付措置」決まるという見出しの記事です。
■「給付措置」って、なに?
~消費税の増税が行われると、今までと同じものを購入しても増税分の支払が増えるので、感覚的に損な気持ちになります。すると増税された途端、買い控え・様子見などの行動が現れて市場が冷え込んでしまう懸念があります。
そこに悪い行動が出ないように、不動産の購入などの場合に10万円~30万円の給付金を出して、補填する形を政府は考えているのです。
もちろん、住宅ローン減税の拡充されている部分もありますが今回の給付は、その恩恵が受けきれない所得層や現金での購入を考えている層にターゲットが絞られています。
■増税で、どのくらいの影響が出るの?
~現在の消費税は、5%ですが、来年の4月から8%に増税されます。簡単にお話ししますと…。不動産の場合、土地部分には課税されません。ですから、まず現在(5%)は下記の様になります。
★土地部分が1500万円とすると…消費税は無いです。
★建物部分が1500万円とすると…消費税は75万円です。
これが、増税(8%)されると下記の様になります。
☆土地部分が1500万円とすると…消費税は無いです。
☆建物部分が1500万円とすると…消費税は120万円です。
つまり、3%支払いが多くなるわけです。
ただ、3%とは云え食品や衣料品とは、もともとの金額が高額です。上記の例で単純に、45万円も消費税が増える事になります。あくまでも、上記の金額での金額計算ではありますが、大きな金額であることは、間違いないですね。
新聞で発表された内容は以下の通りです。
【消費税8%の時】
年収の目安: 425万円以下 給付金:30万円
425万円超 475万円以下 20万円
475万円超 510万円以下 10万円
という収入基準で、収入要件は個人が対象となります。この為、夫婦で共有などの形で購入した場合も、夫婦それぞれが対象となります。(給付金は、共有持ち分で按分されます。)
【給付対象になる住宅の条件】
①新築住宅の場合
~「床面積50㎡以上」
~「施行中などに検査を実施し、一定の品質が確認された住宅」
②中古住宅の場合
~「床面積50㎡以上」
~「現行耐震基準を満たす住宅」
~「中古住宅売買時などに検査を受け品質が確認された住宅」
(既存住宅売買瑕疵保険への加入が想定されています。)
【現金購入者の場合の基準】
①50歳以上で、年収650万円以下
②付加条件として
「フラット35Sの融資基準を満たす省エネ性能など」
【期間・期限条件】
不動産の売買契約が、本年の9月末日までなら・・・消費税は5%適用この基準を満たしていれば、不動産の引渡が平成14年の4月を超えても「経過措置」として、消費税5%が適用される。という内容です。
次回は、内容についての説明と「知っておくと得」な話をします。
≪おまけコーナー≫
突然のメール失礼いたします。いつも貴殿のブログを拝読しております。マンションの買い替えを検討しているので最近、不動産会社さんのホームページをよくチェックしてるのですが売却・購入共に仲介手数料が無料という会社さんがいくつかありました。
「直接その会社に問い合わせすればいいのでは」と言われてしまうかもしれませんが売却と購入両方の仲介手数料が無料ということは、仲介はボランティアでその他の収益がその会社さんにはあるのかな~?と素人ながらに思い、ご相談のメールをさせていただきました。こういった会社に依頼しても大丈夫でしょうか?ご意見頂ければ嬉しく存じます。
埼玉県Y
【回答】
Yさんのご指摘の通りです。少しでも安く買いたい消費者にとって0円は、魅力的ですが完全に0円では、かえって怪しさしか感じませんよね。ご質問の件は、「この業者には近寄らない」が正解ではないかと思います。何故かと言えば、この内容が本当だとしたら、そもそも会社が成立しません。Yさんが指摘した通り、ボランティアになってしまいます。
世に「仲介手数料0円」を売りにする業者さんは沢山いますが限られた物件で商売しているのが本当のところです。結局、その物件を気に入らなかったら、「仲介手数料0円」の話ではない物件を紹介されますでしょうし、お客さんを呼ぶためだけに利用している業者だった場合、かなりシツコイ営業や、強引な営業をして来る事は、想像に難くないですね。
慎重に、出来ればかかわらない方が無難でしょう。
この記事を書いた人
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