不動産流通の活性化の問題!?
ウチコミ!タイムズ編集部
2013/04/15
前回お話ししました「中古住宅の流通活性化」の件ですが、現在は中古住宅の評価の為のシステム作りが進行中です。「住宅を評価する~インスペクション」の部分です。インスペクション…。又聞きなれない言葉…。簡単に言えば、建物を専門家に診断して評価をする事です。
寿命が何年あるとか、耐久性、設備などを専門家が検査をして統一書式での報告書を作成する感じです。更に、国が評価機関などを作って専門の資格者を創設して根拠のある、信頼性の高いシステムの構築を目指しています。
しかし~
そこに影を落としかねないのが、現況の不動産流通の闇です。不動産流通の闇の話は、過去のブログを見てください。不動産流通を活性化するシステムと言っても、現況のシステムを度外視しては成立しません。ましてや、現状の消費者の利益をある意味吸い上げてしまう様なさらに閉鎖的なシステムが大手を振っている状況で…。
まだ心配があります。
国が作るシステム….。外郭団体の独断や既得権益の争奪戦の中で、当初の理念が削り落とされて、形骸化したシステムにならないか….。
甚だ心配ですね。過去にも、例を挙げればキリがありません。その為にも、やはり不動産業界の闇を開けてしまうのが急務です。本当の姿、本当の情報が消費者に見える様にならなければ、何をやっても同じ事の繰り返し。最後は、肝心の消費者に愛想をつかれて先細り…。不動産業界自身にも未来がありません。
不動産業界自身も決して楽をして大金を稼いでいるばかりではない状況なんです。
今の不動産業は、テレビCMを使った大手のイメージ戦略やインターネットの氾濫で10年前に比べて格段の広告費アップに加えて長引く不況で集客コストが大幅に上がり、経営が圧迫されている会社が多くその中でも、旧来のやり方を変えられず四苦八苦しています。
もちろん、新しい事にチャレンジするのは時間とコストがかかり苦労も簡単な事ではないのも事実です。でも、ある意味こんなになるまで努力をオロソカニしていた業界ともいえます。消費者の方々にも、厳しい目で見て欲しくもありますね。
先日お話ししました通り、ブログをご覧になった方々から沢山の問合せを頂いておりますが、ひどい目に会われている方が多くいらっしゃる様です。
相談いただいている方のプライバシーもありますので、多くを語れませんが正に不動産業界の闇のお話しも多くて、正直情けなく思います。正確な情報すらまともに取れない、取ずらい業界です。
例えば、リフォームして今の家に住もうか売却して買い換えをしようか、悩んでいる方がいたとします。
リフォーム業者さんに行けば・・・「直した方が得です!」~いろんな理由をつけられてもっともらしく聞こえます。
不動産屋さんに行けば・・・「売った方が得ですよ!」~やはりもっともらしい理由を言われて…。判断できませんよね。
自分で一から勉強なんか出来ませんし専門的な話ばかりでは、正しいかどうかの判断がつきません。一つだけ言えるのは、双方とも自分の利益しか見ていない事だけは確かでしょう。
それに、もっともらしい専門的な話を並べ立てて…説得?しようとしている事自体が、すでに危ないですね。お客さんがどうしたいのか? 何が目的なのか?これを聞いてくれないんでしたら、とんでもない話です。ここは、重要なヒントだと思います。本当にお客さんの事を、その問題を解決しようと思っている会社なら、少なくとも「お客さんの話を聞く」から始まりその会社に一旦は不利益や不利であったとしても誠実に伝えるそんな会社が、営業さんが、信用できる相手ですね。
そんなのきれいごとだ!!
とお叱りを受けるかもしれませんが「真理」だと思います。目先の利益を、相手を騙してでも得ようとする会社が、そんなに長く営業を続けられるほど、消費者は甘くないと思いますしそんな会社ばかりでは、不動産業界もつぶれてしまいます。みなさんも、この辺りをヒントに悪い奴を撃退してください。
この記事を書いた人
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