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日本が進める「不動産流通の活性化」って?

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一昨年から「国土交通省」が音頭を取って、予算を計上して国の施策として行っている「中古住宅の流通活性化の為のシステムづくり」を行っています。

 

■これは、なぜおこなっているのか?

 

~日本の不動産流通は、今まで「新築」が主役でした。20年程前までは、景気も今よりずっと良く不動産を取得する人々の年収も良く、政府なども「スクラップ&ビルド」を税制面などから後押ししていましたから、当然の様に「新築住宅」が持てはやされていました。

 

しかし、平成25年を境に人口構成(労働者と年金受給者)比率が逆転して、不動産を新規に求める人口の頭打ちや長引く不景気による世帯収入の激減、将来の不安などから今後は以前の様な「新築住宅」の持て囃される時代ではない。ずいぶん前から予測されていた事です。

 

■では、今後どうすればいいのか?

 

~日本経済の根幹ともいえる業界が 不動産・建設関連 です。ここの景気が回復しないと、非常に難しいのです。ところが、現状では先ほど説明したような状況です。

 

他の国はどうしているのかと、目を転じてみるとやはり、アメリカは早いです。国土は日本の何十倍も大きく、人口も約2倍程の国ですが不動産流通の主役は1990年で既に中古住宅にシフトしていっています。因みに1990年の中古住宅流通量は300万戸/年で2005年では700万戸/年です。

 

日本の場合は約1/10です。人口比率などから考えても非常に低い数字です。

 

■なぜ?中古住宅の流通なのか

 

~新築住宅の場合、新築ですから 全てが新しく 気持ちはいいですが、相場的にも安くはありませんし相対的に価格が高いので購入者も非常に限られてきます。ただでさえ、購入者層が減っている中でこのままでは、尻すぼみです。更に、不動産・建設業者が倒産・廃業なんてシナリオでは景気回復に水を差す一方です。

 

そこで、中古住宅の出番です。中古住宅の場合、相対的にも価格が安い事。中古住宅ですから何らかの形で修繕などの必要があり、建築業者の出番がある事。

 

価格が安く、消費者のメリットが多ければ取引量・機会が増える。前のブログでもお話ししましたが、購入者にとって負担が軽くメリットが多い事。と意外といい事ずくめです。

 

簡単に説明しますと、中古住宅は基本的に不動産的にも底値に近い物件が沢山あります。余程の市場変動でも起きない限り買った時の値段が売る時もあまり変わらなかったりします。その上、新築住宅で4000万円の地域でも、中古なら平気で2000万円を下回る物件があったりします。

 

■それなら、さっさと中古住宅にシフトすれば?

 

~もっともな意見です!ですが、現在の不動産市場では難しい問題が山積しています。

 

1)アメリカに比べて、取引量が少ないのは?

~アメリカでは、中古住宅の評価システムが確立しています。その為、古いから価値ゼロ! などのケースがかなり少ないのに日本では、12~13年程で価値がゼロ(建物の)なんて事になっています。まずこのシステムを作らないといけませんね。

 

2)なぜ、評価のシステムが必要なのか?

~所有している方の資産価値がないと、購買意欲が起きない事と評価のシステムが確立しないと、住宅ローンの評価がでない為住宅ローンで購入出来ない。という致命的な問題があります。

 

3)あとは、広報活動です。

~1)と2)が出来た上での話になりますが、消費者にとって有利なシステムが出来たとして、その情報を正確に沢山の消費者に伝えなければ意味がありません。現状でも、銀行の住宅ローンさえ出ればかなりお得と言えます。

 

例として

 

築25年程の中古住宅 1600万円があったとします。
水回りなどのリフォーム費用が400万円だったとします。
すると・・・・合計金額2000万円

 

購入諸費用など・・・・約200万円
総合計・・・・2200万円
自己資金・・・・200万円とすると
住宅ローンの借り入れは、2000万円!

 

■結果

 

金利2%で35年返済、ボーナス払なしで月々の支払は~~~約74,000円です!因みに、新築を購入して例えば3500万円の借入だと月々の支払は~~~約130,000円!となりますから全然違いますね。もっと安い物件が買える場合なら、家賃より安くなるケースもあるでしょう。すると、転勤族の方々や子供の学校の都合などでも今より簡単に買い換えが出来る様になりませんか?

 

ズバリ!

 

国が考えているシステムもこの取引の活性化で取引量の増加を考えているわけです。家賃より安いなら、いつかは終わる住宅ローンを選択する消費者が増えると思えますね。買い換え・買い替えを繰り返す方でも、支払った分が目減りしなければ買い換えていないのと変わらないと考えられますね。

 

これなら大丈夫と思えるような話ですが、ここにも問題点があります。そのお話を、次回したいと思います。

 

不動産流通の活性化の問題!?

 

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この記事を書いた人

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