不動産投資における賃貸管理(建物管理と賃貸管理)

賃貸借契約書

不動産投資を行うにあたって、考慮しなくてはいけないのが、不動産管理を自分で行うか、それとも管理会社に委託するかです。

不動産管理とは?

不動産管理を分けると、建物管理と賃貸管理という2つに分かれます。

建物管理とは、当該建物に不具合が生じないように、定期点検や、エレベーターなどの保守点検、清掃、不具合が生じたときの小さな修繕があります。

他方、賃貸管理は、賃借人の募集、家賃の集金、契約の締結から契約の解除、家賃督促、問題が起きた時の対応などがこれにあたります。 すなわち、建物管理は、賃貸借契約そのものの内容というよりは、賃貸借契約に付随するサービスといったニュアンスで、賃貸借契約に直結するのは賃貸管理になります。

この賃貸管理ですが、自分で行う場合には管理会社に委託した場合に支払う月額家賃の約2パーセントから5パーセントの支払を削減できます。

しかしながら、深夜に雨漏りがする、不審車が止まっているなどの相談も日時に関係なく対応しなくてはなりません。

したがって、24時間365日対応できる必要がでてきます。ただし、月額家賃が20万以上の高級賃貸物件にもなると、居住者からの問い合わせも減り、自己で賃貸管理をするにも十分なメリットを見出せます。例えば、月額家賃20万円の物件50件を管理会社に月額家賃の5パーセントで委託したと想定してみましょう。20万円(家賃)×0.05(管理会社への委託料)×50(所有物件数)=50万円となります。毎月50万円削減できることとなり、家賃滞納や空室も少ないなどの場合においては自己で賃貸管理を行う人も実際に存在します。

これに対し、管理会社に委託した場合、月額家賃の2~5パーセントを支払うことによって上記の対応を賃貸人にかわり、管理会社が行います。

どの管理会社でも一緒か?

管理会社に委託すると決めた場合、どの管理会社でもいいというものではありません。保険会社のように多種多様なサービスがあり、内容も異なるのです。 分かりやすい例でいうと、空室対策において、A管理会社は広告を掲載するという方法をとります。これに対し、B管理会社はなぜ空室が長引くのか、親身になって一緒に話し合いを行い、外見をリフォームしてみるなどの提案をしてくれる管理会社があるとします。

また、家賃滞納についても、A管理会社は通知を送るという方法のみに対し、B管理会社は、通知も行い、実際に物件へ足を運んで直接交渉や、在宅状況の確認なども行い、集金に対して真摯に取り組むという管理会社があるとします。

このように、管理会社において同じ問題の対策や解決方法が異なったりするので、しっかりとご担当の方と話した上、管理会社を決めたほうがいいでしょう。

また、空室や家賃は、不動産投資において収入に直接関係するところとなり、極めて重要となってきます。ここの対応がしっかりしている管理会社を選ばなければ、いつまでたっても空室が改善されない、賃借人が家賃を支払わず居続けるなどの事態が起こってしまいます。

したがって、不動産投資において賃貸管理を管理会社に委託するとした場合、自己で管理できるか、管理できない場合には管理会社に委託する、その際にも管理会社をしっかりと調べて選んだほうがいいでしょう。

この記事のコラムニスト

森田雅也
森田雅也(弁護士)
弁護士法人法律事務所オーセンス 弁護士(東京弁護士会所属)。
上智大学法科大学院卒業後、中央総合法律事務所を経て、弁護士法人法律事務所オーセンスに入所。入所後は不動産法務部門の立ち上げに尽力し、不動産オーナーの弁護士として、主に様々な不動産問題を取り扱い、年間解決実績1,500件超と業界トップクラスの実績を残す。不動産業界の顧問も多く抱えている。一方、近年では不動産と関係が強い相続部門を立ち上げ、年1,000件を超える相続問題を取り扱い、多数のトラブル事案を解決。 不動産×相続という多面的法律視点で、相続・遺言セミナー、執筆活動なども多数行っている。
[著書]「自分でできる家賃滞納対策 自主管理型一般家主の賃貸経営バイブル」(中央経済社)。
[担当]契約書作成
森田雅也は個人間直接売買において契約書の作成を行います。