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BOOK Review――この1冊

『7日でマスター 不動産がおもしろいくらいわかる本』——不動産本のベストセラー『不動産の教科書』の改訂版というべき一冊

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池田浩一 著/ソーテック社 刊/定価1815円(税込) 

不動産は、日常生活や商業活動などの人の営みを支える土台だ。住む、借りる、貸す、売る、買う、管理する。不動産を巡るこうしたやり取りに全く関わらないで生きることは、ほぼ不可能だろう。

しかし、日常的に不動産と関わりながら生きていても、「では不動産について、どれくらい知っている?」と聞かれると、大半の人は、心もとない思いをするだろう。自分の住まいの構造や適切な売買価格の目安などを聞かれても、すぐには答えられないし、どうやって調べればいいかも、皆目見当がつかない。そういう人が大多数のはずだ。

そこでおすすめなのが本書だ。本書を読めば、不動産について全く知識がない初心者でも、「おもしろいくらい」分かるようになる。

そもそも不動産とは何かを知る0日目から始まって、土地や都市設計に関する関連法令を学ぶ1日目、接道の幅や土地の境界などを調べる物件調査のやり方を学ぶ2日目、建物の構造や工法を学ぶ3日目……といった具合に、不動産にまつわる関係法令や手続き、建築の基礎知識などを、7日間で網羅的に学べる。 

初心者向けなので語り口はやさしく、要点を的確かつ短くまとめてあって、スイスイ読める。1章あたり20分くらいで十分に読み解けるほどのボリューム感で、読むのに負担がかからないのもいい。

著者の池田浩一氏は、不動産会社の代表だ。不動産業界でのキャリアは30年以上に及び、管理や賃貸のみならず、相続の遺産分割のための物件売却なども含め、幅広い案件を担当してきた。不動産取引における申し込み時の預かり金に関するトラブルを避けるための工夫など、本書に「生きたアドバイス」が満載なのは、実務を通じて知識やノウハウを磨き上げてきた、著者の経験の賜物だろう。

不動産のきほんの「き」を、よくあるトラブルや実例なども交えて解説してくれる一冊。これから家を建てたい人や、マンションを買いたい・売りたい人はもちろん、不動産投資をやってみたい人にもおすすめだ。ほかにも、最近マンションの管理組合の理事になった人や、宅地建物取引主任者などの不動産関連資格の取得を目指す人など、とにかく不動産について知りたい、学びたいという意欲を持つ初心者が最初に読むのにうってつけの一冊といえる。

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この記事を書いた人

ウチコミ!タイムズ「BOOK Review――この1冊」担当編集

ウチコミ!タイムズ 編集部員が「これは!」という本をピックアップ。住まいや不動産に関する本はもちろんのこと、話題の書籍やマニアックなものまで、あらゆるジャンルの本を紹介していきます。今日も、そして明日も、きっといい本に出合えますように。

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