徳島県(徳島市) 阿波の国のブランド地鶏に舌鼓 『骨付き阿波尾鶏 一鴻』と阿佐海岸鉄道のDMV(2/2ページ)
ねこやま大吉
2021/05/08
秘伝スパイスで味付け 400℃の特注釜で焼き上げる
オープンキッチンの店内はどこの席からでも料理人の技を眺めることができる。
メニューを開けばまさに徳島尽くし。まずは渇ききった喉を潤す「酢橘サワー」を注文。18時間に及ぶフェリーの旅と取材で疲れたアタマと体に強烈な酢橘が染み渡る。一気に五感が蘇った。
「名物骨付き阿波尾鶏」は注文しなければならない一品。秘伝の17種のスパイスで味付けした骨付きももを400℃の特注釜で焼きあげる。
豪快なもも肉を鋏で切れ目を入れながら口に運べば、外はカリッと、中はジューシーで独特な噛みごたえを感じることができる。これが「阿波尾鶏」か!
間髪入れず「せせり」を。絶妙な焼き加減のせせりは噛めば噛むほど肉汁が溢れ広がる。皿に盛り付けてあるその量の多さにはびっくりさせられる。
「和田島の釜揚げちりめん」もいい。
ふっくらと茹で上がったしらすは、一尾一尾、それぞれの自己主張を伝えてくる。潮の香りと甘みがどこまでも広がる……。
勘定を済まして店を出る。
少し酔っているからだろうか。脳内に自動再生された阿波踊りの熱狂と喧騒が、心なしか私のステップを軽くした。
今回お邪魔したおいしいお店:『骨付き阿波尾鶏 一鴻 徳島駅前店』
住所:徳島県徳島市寺島本町東3-12-8
交通:徳島駅から徒歩2分
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この記事を書いた人
編集者・ライター
長年出版業界に従事し、グルメからファッション、ペットまで幅広いジャンルの雑誌を手掛ける。全国地域活性事業の一環でご当地グルメを発掘中。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。現在、猫の快適部屋を目指し日々こつこつ猫部屋を制作。mono MAGAZINE webにてキッチン家電取材中。https://www.monomagazine.com/author/w-31nekoyama/