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壁材選びで失敗しない「5つの壁仕上げ材の条件と注意点」(1/2ページ)

MieMie

2020/06/22

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イメージ/©︎paylessimages・123RF

引き続き「居心地の良い空間作り」で扱うインテリアのベースカラー(基調色)の材料について、お話しさせていただきます。

今回は「壁材」です。

現代の住宅の壁はインテリアのベースカラー(基調色)の中で最も大きな面積を占めることが多いので、床、天井とのトータルコーディネーションを考えなくてはなりません。そのためには部屋の使用用途による物理的な機能と、装飾的機能も求められます。壁仕上げ材を選択する際には「建築基準法の内装制限に準じた防火性能」「使用用途に必要な機能」「メンテナンス性」「色の面積効果」「テクスチャー」の【5つの壁仕上げ材の条件と注意点】を基準に考えることが必要です。「建築基準法の内装制限に準じた防火性能」とは、建築基準法に規定された内装制限により壁仕上げ材の使用範囲と防火性能が決められていますので、その性能に基づいて使用することとなります。

例えば居室に必要な条件の1つとして床面から1.2mを超える部分には壁仕上げ材として難燃材を使用しなければならない(ただし、火気使用室や無窓の居室、廊下や階段などの避難経路については準不燃材料、不燃材料を使用する)などの法律があります。そのため、これに準ずる基準をクリアした壁材選びを行う必要があります。その基準は、難燃材料(加熱開始後5分間は燃焼しないもの)、準不燃材料(加熱開始後10分間は燃焼しないもの)、不燃材料(加熱開始後20分間は燃焼しないもの)の種類の性能により区分されています。

木材や繊維材など延焼しやすいと想像される素材であっても、科学薬品などを浸透させることで不燃材料、準不燃材料の基準を満たした壁仕上げ材となります。また、防火に有効な下地材を組み合わせる事で防火性能を高めることも可能です。加えて、ダイニングキッチンのキッチンとダイニングの間に50センチ以上の不燃材料の下がり壁を設置することで、内装制限の対象はキッチン側のみとなり、ダイニング側は緩和されます。

 



今後も新材料が研究開発されることが予想されますが、その度に内装制限の緩和が進むことでしょう。

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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