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融資実行日とは? 何をする日なの?

住宅ローンの融資実行日までの流れは? 申し込みから融資実行までの4つのステップ

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住宅ローンの融資が行なわれるまでの4つのステップ

マイホームの購入は人生の一大イベントです。一生のうちに何度も住宅ローンを借りるという人は、あまり多くないと思われます。

初めて住宅ローンを借りる人にとっては、住宅ローンの申し込みから融資実行まで、どんな流れで進んでいくのか、融資を受けたお金が振り込まれるのはいつなのか、気になるところではないでしょうか。

住宅ローンの融資の流れは、おおまかに言って、

(1)事前審査(仮審査)

(2)本審査

(3)金銭消費貸借契約

(4)融資実行

という4つのステップで進んでいきます。

融資実行というのは、住宅ローンの申し込みを受けた金融機関が融資を行なうことをいいます。融資が行なわれる、つまり、マイホームの購入代金が銀行口座に振り込まれる日を融資実行日といいます。

後ほど改めてご説明しますが、融資実行日にはマイホームの購入代金の決済も同時に行ないます。そのため、融資実行日がマイホームの決済日と同じ日になるように調整しておかなければなりません。

住宅ローンの金利はどのタイミングの金利が適用されるの?

融資実行日については、もうひとつ知っておいていただきたいポイントがあります。

それは、住宅ローンの金利については、基本的には「融資実行日時点の金利」が適用されるということです。金銭消費貸借契約(後ほど改めてご説明します)を結んだ時点ではないことに注意してください。

たとえば、金銭消費貸借契約を7月に結んだとしても、融資実行日が8月であれば、8月時点の金利が適用されることになります。

それでは、融資実行までの流れと期間をもう少し詳しく見ていきましょう。

<ステップ1> まずは事前審査(仮審査)を申し込む

住宅ローンの事前審査を申し込むのは、一般的には、購入する物件が決まって、購入の申し込みをしたタイミングになります。

事前審査の結果が出るまでは、だいたい3日~1週間くらいかかります。

住宅ローンは、不動産会社などの提携ローンを利用することもできますし、自分で選んだローンを利用することもできます。

詳しくは後述しますが、実務上、住宅ローンの実行日には、マイホーム購入代金の決済と鍵の引き渡しも行なわれることになります。そのため、住宅ローンの融資実行日とマイホームの決済日が同じ日になるように調整しなければなりません。

不動産会社などの提携ローンを利用する場合は、不動産会社と金融機関との間で、融資実行日と決済日が同じ日になるように調整してくれます。

不動産会社の提携ローンを利用する場合、優遇金利で借りられることも多いので、特別な事情や希望がなければ、提携ローンを利用したほうが手続きをスムーズに進められると言えるでしょう。

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<ステップ2>不動産の売買契約を結んだら本審査を受ける

事前審査の次は本審査です。

住宅ローンの事前審査が通ったら、手付金を支払って不動産の売買契約を結び、住宅ローンの本申し込みを行ないます。その際に行なわれる審査が、本審査です。

この本審査に通ると、融資が承認されて住宅ローン融資を受けられることが決定します。

本審査の結果が出るまでの期間は、金融機関や申し込みをした人の状況によって多少の違いがありますが、おおむね2~3週間程度かかります。もちろん、もっと早く終わる場合も、逆にもっと時間がかかる場合もあります。

審査で何か問題が出てきた場合などは、通常より審査に長い時間がかかることもあるようです。

ちなみに、買い主の都合で不動産の売買契約をキャンセルした場合、手付金は解約金として扱われ、返してもらうことができません。

ただし、住宅ローンの審査が通らなかったために売買契約をキャンセルする場合、契約書に住宅ローン特約が盛り込まれていれば、手付金を取られてしまうことはありません。

売買契約に住宅ローン特約が盛り込まれているかどうか、必ず確認するようにしてください。

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<ステップ3>金銭消費貸借契約を結ぶ


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本審査が通って、融資の承認が下りたら、金銭消費貸借契約を結びます。これが住宅ローンの契約になります。

金銭消費貸借契約というのは、聞きなれない言葉かもしれませんが、住宅ローンに限らず、金融機関からお金を借りる場合に必ず結ぶ契約です。

この金銭消費貸借契約書には、融資を受ける金額や返済期間など、融資の条件が記載されることになるので、必ず内容を確認してください。融資実行日(住宅ローン融資を受けたお金が口座に振り込まれる日)についても忘れずに確認しておきましょう。

なお、実際の契約手続きは、金融機関の営業時間内に窓口で行なうケースが多いので、有給休暇を取得するなど、スケジュールを早めに調整しておきましょう。

営業時間外や土日に対応してくれる金融機関もあるようなので、あらかじめ融資を受ける金融機関に確認しておくといいでしょう。

<ステップ4>いよいよ融資実行! マイホームの引き渡しも行なわれる

融資実行日は、金融機関によっても違いがありますが、金銭消費貸借契約を結んでから、だいたい3日〜1週間程度と考えておけばいいでしょう。

ですから、売買契約を結んでから住宅ローンの融資が実行されるまでは、短くても2週間以上、一般的には1カ月~1カ月半程度はかかると考えておいてください。

融資実行日には、不動産会社の担当者や司法書士、売り主、買い主が立ち会って、残金決済を行ないます。

残金決済とは、マイホームの購入価格から手付金を差し引いた残りの金額を支払うことです。そのため、融資実行日と決済日を同じ日に調整する必要があるのは前述した通りです。

残金決済が済むと、マイホームの所有権移転登記が行なわれます。これには、登記費用として登録免許税と司法書士に支払う報酬が必要です。登記費用は、融資実行日の当日、現金で支払うケースが多いようなので、忘れずに準備しておきましょう。

このあたりの段取りも、金融機関や不動産会社の担当者に確認しておくのを忘れないでください。

残金決済と登記が終わり、鍵の引き渡しが行なわれれば、いつでもマイホームに入居することができるようになります。

住宅ローンは大きなお金を借りるものですから、手続きが大変そうとか、いつお金が振り込まれるのかなどといった不安や疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。

住宅ローンの申し込みから融資実行まで、全体の流れを把握した上で、金融機関や不動産会社の担当者に確認を取りながら、スムーズに手続きを進められるように準備を進めておきましょう。

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この記事を書いた人

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