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家族構成、保障内容で変わるというけれど……保険は年収の何%が目安なの?

内田 まどか内田 まどか

2020/08/12

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©︎ronstik・123RF

ライフステージから見る保険料の目安

毎月払っている保険料、うちは多いのかしら? それとも少なすぎ? みんなはいくらくらい払っているのかな? 収入に対する保険料の目安ってあるのだろうか? 

保険料は家族構成、収入、環境などで違うだろうとは分かっていても、気になってしまいますよね。

生命保険文化センターでは3年ごとに「生命保険に関する全国実態調査」を行っています。年収別、職種別、ライフスタイル別など細やかな条件で統計を発表しています。「平均=正しい比率」というわけではありませんが目安にはなります。ご自身の家族状況と合わせて見てみましょう。

平成30年度発表の調査では、年間の収入に対して払っている保険料の平均は7.2%となっています。具体的には、年収450万円の人であれば32.4万円、700万円の人であれば50.4万円が目安です。

もっと細かく見れば、扶養家族のいない若い夫婦世帯は収入に対して3.6%と少ないですが、大きな保障が必要な子育て世代、例えば小・中学生の子どもがいる40代で年収600万円台の人であれば6~8%、退職した60代で年収400万円台の人であれば8~9%といった具合にライフステージ別、年収別、年齢別、と見ていくと、ご自身とレベルが同じような家族の平均が分かってくるのではないでしょうか。

子育て中の家族より、高齢者家族のほうが保険料の比率が高いのは、保険料が高くても既往病などで新しい保険に入りなおすことができなかったり、更新タイプの保険に加入していて保険料が高くなっていたりすることが考えられるからです。年齢が上ってから家族が増えた人であれば、子どもが小さいうちは、死亡保障を大きめにする必要があるため、いくら保険料を抑えたいと思っていても、保険料の負担を大きくしなければならない場合もあるでしょう。

選び方、保障期間、返戻金……保険料を抑える方法

年収と保険料の比率が気になったのは何がきっかけですか?

保険料が負担に感じたからでしょうか? あるいは欲しいものができてお金をねん出したいから? 保険の種類、入り方、ご自身の健康状況などによっても保険料は変わってきます。これらの平均値をもとに、保険の入り方を工夫できないか、検討してみましょう。

一般的に保険料は若い時のほうが安く、年齢が上がっていくほど高くなっていきます。また、期間が短かったり、掛け捨てであれば保険料が安く、期間が長かったり、生死問わず何らかの形で保険金を受け取れるタイプのものは保険料が高くなります。

死亡保障なら、終身保険のような、いつ亡くなったとしても必ず保険金が受け取れるタイプに加入していれば保険料は高くなります。貯蓄が苦手で、保険であればやめにくいと思うなら、保険料の比率が高くなったとしても終身保険に加入することをお勧めします。

逆に、葬儀代程度であれば貯蓄でまかなえる人なら、保険自体をやめてしまってもよいでしょう。子育て中のみ保障するような一定期間だけでよいなら、掛け捨てで短期間の定期保険に加入すれば保険料は安くなります。さらに、子どもの成長に合わせて死亡保障額が減っていく収入保障保険であれば、もっと保険料を抑えられます。

医療保険も同様です。無事故保険金(お祝い金など)があったり、途中解約すると返戻金が戻ってくるタイプは保険料が高くなります。また、10年ごとなど一定年齢で更新する保険は最初のうちは安いですが、更新のたびに保険料が高くなっていくため注意が必要です。医療保険は、基本的な医療保障を一生涯保険料が変わらないタイプで加入し、心配な保障を心配な期間だけ上乗せして加入すれば、手間はかかりますが保険料は安くなります。

 

また、タバコを吸ってなければ安くなる、健康診断書を見せれば安くなる、保険料は安くはならないけれどクレジットカードが使えるのでポイントが付くなど、自分に合う条件があれば、同じタイプの保険でも保険料が安くなる場合もあります。

いろいろな保険を比較したい場合は、各社に同じ条件で見積もりを出してもらう必要があります。保険証券や見積書の見方が分からなかったり、そもそもいくらが適正なのか判断ができないようだったら、家計診断や保険が得意なファイナンシャル・プランナーまたはその資格を持つ営業員さんに相談してみましょう。

 

 

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この記事を書いた人

ファイナンシャルプランナー

東京都出身。1997年にFP資格取得後、損害保険代理店・生命保険代理店・FP事務所を開業(現在、保険分野は他代理店と合併)。「万が一」のためだけではない、生きていくための保険の入り方から、住宅取得、転職、早期退職など、夢や希望を叶えるための個人相談を中心に活動している。

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