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離婚した後も親同士!? 知っておきたい離婚後の親の心得〜共同養育コンサルタントしばはし 聡子コラム〜

しばはし聡子しばはし聡子

2018/11/13

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イメージ/123RF

離婚したら夫とは縁が切れて一切連絡を取らなくて済む!と思っていたら大間違い。子どもがいる場合は、子どもにとって父親であることは変わらないため、たとえ元夫婦の関係が破綻しても、親同士の関係は続いてしまうのです。

そんなこと、誰からも聞いていなかった。。。とならないためにも、離婚後の相手との関わり方について学んでおくことが大事。

今回は、離婚後の子育てや相手とのやりとりのコツなどをみていきましょう。

■関わりたくないから子どもを会わせない?!

つい陥りがちなのが、夫と関わりたくないからという理由で子どもを夫に会わせないようにすること。もちろん、子どもに心身ともに危害を及ぼす父親であれば適切な対応が必要ではありますが、夫婦間のこじれと親子関係は別物。

子どもの体の半分は父親でできている=父親の存在を否定すると子ども半分を否定することになります。ここは、夫への感情はグッとこられ切り離すことが大事。たとえ、離婚しても、子どもにとって父親であることは変わりませんから、きちんと会える環境を整えてあげるという責務があります。

では、こじれた夫とどのように関わっていけばよいのでしょう。

■会わせろと夫が責めてくるなら…

父親もケースはさまざま。会わなくてもいいという父親もいれば、面会交流調停を申し立てて、子どもとの交流を求めてくる父親も。ここは子どもにとっての最善はなにか考えていくことが大切です。ただでさえ、離婚でダメージを受けている子どもが突然父親とも会えなくなったら、子どもはどのように感じるでしょう。

「ぼくが悪い子だったからパパはぼくを捨てたの?」などと思ってしまったら愛する子どもがどれだけ苦しむことでしょう。「離婚はしたけどパパはあなたのことを大切に思っている」ということを子どもに伝えることは必要です。

そして、元夫への対応のコツは、意外にも「逃げずに向き合う」こと。会わせたくないと面会交流の頻度や日程を決めることに後ろ向きでいればいるほど、元夫は追い詰めて責めてきます。であれば、子どものために、早めに面会交流の調整をこちらから提示すれば、元夫も焦る気持ちがなくなり、穏やかな対応してくる可能性も高くなります。

せっかく離婚したのに、ずっと元夫から追われている感覚を持ち続けるのはあなたにとっても辛い人生です。先に情報を提示することによって追われないように先手を打つのはストレスを減らすためにやってみるといいかもしれません。

■元夫も急かさない対応が大切

子どもに会えないとついつい妻に対して攻撃的になってしまう父親も。会えない時間が憤りになるのも無理もありません。ただ、責めれば責めるほど妻は心情的に逃げたくなってしまう気持ちを理解することも大切。正論真っ向勝負は逆効果です。

同居生活中に妻なりに辛い思いや不満がたくさんあり、別居にいたったわけですから、妻の不満をきちんと理解しようとする姿勢を持ちながら、あまり追い立てず急かしすぎないことで、妻の気持ちがほぐれれば、面会交流も快方に向かっていくことでしょう。

■子どもは親の所有物ではない

子どもは自分の気持ちと同じだと思ってしまいがちですが、子どもは親の所有物ではありません。多くの子どもはママの顔色を見て、パパに会いたいと言わなかったり、ママの機嫌が悪くならないように空気を読んで発言するもの。

子どもは自分のものだから、関係が悪化している父親と会わせる必要などないという固定概念は子どもを苦しめることになります。むしろ、父親と子どもの架け橋を担わなくてはならないわけですから、親権を持つということは、特権ではなく重責なのです。

■直接のやり取りが困難なら…

子どもにとって父親は変わらないということが理解できたとしても、どうしても直接メールのやりとりを行うことがストレスな場合は、初期のうちは連絡仲介をしてくれるサポートなどを依頼してみるのもひとつです。

また、子どもの様子が心配という場合は、連絡仲介だけではなく付き添いなども行ってくれたり、親同士顔を合わせたくない場合は、引き受け渡しを行ってくれます。

ただ、大切なのはこのような支援を利用するのは初期にとどめ、いずれは親同士やりとりできるようにしていくことです。子どもも親同士がきちんとやりとりをしていることを知っているほうが安心するでしょう。

■さいごに

大事なのは、子どもが両親の顔色を見ずに、言いたいことや質問したいことをいつでも発言できる雰囲気を親がつくってあげること。ここは一緒に暮らす親のミッションです。

両親が風通しよい状態であれば、子どもは安心して本心で発言をします。その環境を整えてあげられるよう、親同士の関係再構築は必須であり、パパママそれぞれの努力が大切ですね。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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